住宅の購入を検討する場合、専有面積は重要な確認事項の一つです。家族構成やライフスタイルの違いに
よって必要な面積は違い、例えば「3人家族だから3LDKで70㎡は欲しい」というような間取りや広さに対する
イメージがあると思います。

  
 この専有面積の算出方法には「壁芯計算」と「内法計算」の二種類があります。それぞれの算出方法は
以下の通りです。

  壁芯計算 ・・・ 壁の厚みの中心線に囲まれた面積を算定する方法
  内法計算 ・・・ 壁に囲まれた内側の面積を算定する方法

  分譲マンションでは、パンフレット等には壁芯計算で算出された面積が記載され、登記上は内法計算で
算出された面積となります。

  この2つの計算方法では、具体的にどの程度の違いが出るのでしょうか。

  間口が5m、奥行きが10m、壁の厚さが15cm、内法面積50㎡の部屋を例として、壁芯計算の場合の面積を
みてみましょう。

  それぞれの壁の中心線から内側の部分も面積に算入するので、壁芯計算に含む壁部分の面積2.2725㎡を
内法面積50㎡に加えて、壁芯計算での面積は52.2725㎡となります。

  壁の厚さによって差はありますが、もしパンフレット等に記載された面積が52㎡程度であれば、内法面積では
50㎡未満の可能性があるといえます。
 

  税制の優遇を受けるには登記上の面積が50㎡以上であることが要件となっているものもあり、下記は面積を
要件にしている主な税制優遇です(平成27年5月時点)。

  ①住宅ローン控除(床面積の要件:50㎡以上)
  ②不動産取得税の軽減措置(床面積の要件:50㎡以上240㎡以下)
  ③固定資産税の軽減措置(床面積の要件:50㎡以上280㎡以下、新築のみ)
  ④登録免許税の軽減措置(床面積の要件:50㎡以上)

  分譲マンションを購入する場合には、内法計算で50㎡以上であるかどうかや、税制の優遇を受けられるかの
確認が必要です。詳しくは専門家にご確認ください。