今年から相続税が増税となり、その対策として賃貸住宅建築に代表される
土地活用を検討されている方は少なくないと思います。
人口減少時代に突入し、地価上昇が安易に期待できない状況下において、
土地の価値は、所有ではなく利用にあると考えるべきであり、
空き家を含む未利用地の活用を検討されることについては賛成であり、
お客様等におすすめしています。

しかし、土地活用が求められる一方で、取り巻く環境は厳しさを増しており、
“何も(活用)しなかった”ことが、良い結果に結びつくケースもあります。
このような発言をすると、あまり活用策を検討せず、“何もしない”という選択を
されようとする方もいるかと思いますが、それはおすすめできません。
厳しい状況下の中で、“結果オーライ”を期待するのは危険すぎます。
結果が同じ“何もしない”でも、その過程(十分検討すること)が大事であり、
それは、今後の地価下落(資産価値下落)を想定したうえで、
“それでも何もしない”と決断することに繋がるものと思います。

なお、“何もしない”が良い結果に結びつくというのは、長期的な土地所有を
前提とした場合のことであり、その前提を外し、資産保全を最優先に考えれば、
活用しない(できない)土地は、活用や利用して貰える方に売却することが
最良の策であると考えております。
少し大袈裟ですが、より多くの国土が利用されることは、少なからず日本経済に
良い影響を与えます。