先日、国土交通省が2017年地価調査(7月1日現在)を公表しました。
その概要については、既に新聞等でご存知かと思いますので、割愛させて頂きます。

個人的に気になった点は、先に公表済の地価公示・路線価に続き、全国最高地点の銀座の
地価がバブル期を上回ったことと、名古屋の最高地点(大名古屋ビルヂング 15,000千円/㎡)が
大阪の最高地点(グランフロント大阪南館 14,600千円/㎡)を上回ったことです。
なお、名古屋と大阪の地価逆転は、地価調査に限った話であり、圧倒的に調査地点数が多い
路線価において、名古屋は今年横浜に逆転され、最高地点の順位は、東京、大阪、横浜に
次ぐ4位となっております。

そこで、“銀座以外でバブル期を上回っているエリアがあるのか?”が気になりましたが、
それを調べる術及び調べる根気を持ち合せていなかったため、銀座とそれ以外のエリアの
調査地点の価格変動を半年毎に調べてみました。
※価格上位10地点の中で、地価調査と地価公示の共通地点を抽出(1・2・3・7位)

 
            2015/1    2015/9     2016/1      2016/9      2017/1      2017/9  
銀座2-6-7   24,300千円 26,400千円 28,700千円 33,000千円 37,000千円 38,900千円
(上昇率)   (7.5%)       (8.6%)       (8.7%)       (15.0%)     (12.1%)     (5.1%)
銀座6-8-3   15,700千円 17,700千円 19,300千円 22,500千円 24,900千円 27,400千円
(上昇率)   (6.1%)      (12.7%)     (9.0%)     (16.6%)     (10.7%)     (10.0%)
丸の内3-3-1  21,900千円 22,900千円 23,500千円 24,600千円 25,100千円 25,500千円
(上昇率)   (1.9%)      (4.6%)     (2.6%)      (4.7%)      (2,0%)     (1.6%)
新宿3-5-4   11,700千円 13,000千円 13,500千円 14,900千円 15,500千円 16,900千円
(上昇率)   (3.5%)      (11.1%)     (3.8%)       (10.4%)     (4.0%)       (9.0%)

2015年1月から2017年9月迄の各地点の上昇額及び上昇率は下記の通りです。
銀座2-6-7   14,600千円(60.1%)
銀座6-8-3  11,700千円(74.5%)
丸の内3-3-1 3,600千円(16.4%)
新宿3-5-4   5,200千円(44.4%)

上記の通り、銀座の上昇率は群を抜いており、都内においてバブル期の地価を上回ったのは、
銀座のみであるような気がします。