最近の新聞記事で、不動産の「マイナス入札」という言葉を目にしました。
通常、不動産に限らず入札とは、その商品に欲しい方がそれぞれの購入希望金額を提示し、
一番高値を付けた人に売却する手法ですが、「マイナス入札」は売手が買手にお金を渡して
引き取ってもらうため、言い換えれば引き取り価格が一番安い方にその不動産を譲る形に
なります。

「マイナス入札」を実施するのは埼玉県深谷市で、廃校になった小学校の体育館と敷地を入札に
かけるとのことです。
条件は落札者が建物解体費用を負担し、落札者が評価した土地価格との差額が出た場合、その差額を
市が負担するものです。(予定価格はマイナス13,406,000円 ※譲渡時に市が支払う最高価格)

過去に通常の入札を実施した結果、買手が付かず、使えなくなった公共施設を処分し土地利用を
促進するために今回の「マイナス入札」に踏み切ったとのことです。

一時的に費用負担が出たとしても、そこから発生する固定資産税や、そこにできた住宅の居住者から
徴収できる住民税等でその費用をカバーできるとの判断もあるようです。

こういった取り組みができる不動産は立地条件等によって限られますが、それでも
公有地の活用の方法としては面白いと感じますし、地域活性化や税収の増加等、
効果は大きいと考えます。
結果は12月26日に判明する予定ですので、注目したいと思います。