日を追うごとに、新型コロナウイルスの感染が拡大しており、不動産取引への影響が心配になってきました。

近年の地価高騰の要因の1つである“インバウンド”が激減し、外国人で賑わっていた街は、
一気に静まり返ってしまいました。
また、1年の中で最もインバウンド消費が期待できる“春節”に重なってしまったことが、
影響をより大きくしてしまいました。

最近では、不要不急の集まりや外出の自粛が叫ばれるようになり、更に、街から人が消えていっています。
実際、私も来週開催する予定であった会合を本日中止することにしました。
ちなみに、来月も中止にする予定ですが、今後の新型コロナウイルスの感染状況次第では、
4月以降も中止にする可能性もあると考えております。

ここまでくると、景気への影響が心配になるのと同時に、不動産取引への影響が心配になり、
色々考えてしまいます。

・ハウジングセンター来場数等、住宅探しをする人の数が減少し、住宅取引が減少する?
・ホテルの稼働率悪化、宿泊料低下により、ホテル建築ラッシュが終焉を迎える?
・飲食店等の苦境から空店舗の増加、賃料低下を招く?
・建築中の賃貸建物の収支予測にも影響(下方修正や計画見直しを余儀なくされる)?

上記は、何れも不動産需要の減少に繋がる事象であり、不動産価格の低下に繋がります。
現在、不動産価格は高止まりしていますので、低下自体は悪い事ではないと思いますが、
安くしないと売れなくなる(買いたい人が買えなくなる)という状況は、決して好ましくありません。

年始に、東京オリンピック後の景気と不動産価格について触れましたが、
それから2ヶ月も経たないうちに、新型コロナウイルスという新たな要因による
悪化を心配することになるとは、想像もしていませんでした。

改めて、将来の予測は難しいと実感しました。
(新型コロナウイルス感染の1日も早い収束を願っています)