2021年5月15日、土曜日の「NIKKEIプラス1」1面 何でもランキングに、
「マンション選び プロはここを見る」という記事が掲載されていました。

中古・新築ともに、
・駅との距離(中古2位、新築1位)
・環境や雰囲気(中古3位、新築2位)
が上位にランキングされていました。

「環境や雰囲気」は個人の好みによるところもありますが、
「駅との距離」は明確な基準であり、不動産広告では「徒歩1分は80m」と
定められています。中古マンションが高く売れる条件の一つと考えられ、
不動産取引において価格に影響を及ぼす重要な材料にもなります。

では、実際、駅からの距離が近い方が資産価値は高くなるのでしょうか?

国土交通省が平成30年地価公示で「最寄り駅等からの距離別平均変動率」
(駅からの距離で地価がどの程度変動しているか)というデータを公表しています。

◆駅距離区分別平均変動率(住宅地・全国)
0.5㎞未満   +1.3%
0.5~1㎞未満 +0.9%
1~1.5㎞未満 +0.3%
1.5~2㎞未満 +0.0%
2㎞以上になると、下落に転じています。

データで見ても、駅からの距離は不動産の資産価値に影響を与えると言えそうです。
変動率がプラスとなっている1.5㎞というと、駅から徒歩約19分、結構遠く感じます。
やはり、個人的には徒歩10分以内が近いと感じるギリギリのラインかと思います。

在宅勤務等の普及で、住まい選びの基準も変化している可能性はありますが、
その影響はまだ限定的です。
将来、賃貸や売却も視野に入れてマンションを購入される場合は、
やはり駅との距離が近い物件を選ぶ方が良いでしょう。