最近、賃貸マンション等の収益物件を購入される方が増えています。
名古屋市内の収益物件では、4〜5億円程度の単身向けの新築賃貸マンションが人気であり、
来年2月頃竣工予定の物件が、売出開始から1ヶ月程度で成約している状況です。
竣工が半年程度先のため、現地に行っても、足場を組んで工事を行っている場合がほとんどであり、
土地の大きさや形状を自身の眼で確認するのは困難な状況です。
当然ですが、竣工後の建物を確認することは出来ないですし、余程慣れていないと想定することも
困難な状況です。
※賃貸マンションは、賃貸需要が旺盛になる年始に竣工する物件が多く、特に単身向けはその傾向
が強いといえます。
そのような状況の中で、どのように購入の意思決定をしているかというと、“パース”と呼ばれる建物
の外観や室内を立体的に描いた絵や同タイプの竣工済物件を見たりして、意思決定を行っています。
本来であれば、竣工後に建物等を確認したうえで意思決定したいところですが、竣工を待っていたら、
他で成約してしまうからです。
この現象は、人気がある分譲マンションと同じです。
では何故、単身向けの新築賃貸マンションが人気があるのでしょうか?
私なりに考えてみました。
○税対策等の事由により、本業(職)ではない不動産投資を始める方が多く、手間がかからない収益物件
を希望される方が多い。
○立地を重視して、主要駅徒歩圏内の収益物件を購入しようとすると単身向けとなってしまう。
○建物の税務上の耐用年数を基にして、融資の返済期間を決定する金融機関が多く、
新築賃貸マンション(特に鉄筋コンクリート造)は、返済期間を長期にすることができる。
また、長期の返済期間が可能となるため、一定期間所有後の売却がしやすくなる。
○新築と築後20年程度経過した物件の利回り(価格)が以前ほど変わらないため、
資金調達が可能な方にとっては、長期及びトータル的に検討するとと新築が有利との判断となる。
○単純に見た目が良く、設備が充実している(旺盛な賃貸重要が期待できる)。
先に例に出しました分譲マンションと同じく、収益物件も新築の価格上昇に引っ張られる形で、
既存物件の価格も上昇しています。
現在の株高が続く間は、新築賃貸マンションの人気も続くものと考えております。