最近、中国の不動産大手である中国恒大の債務不履行リスクが全世界的な問題となっています。
中国恒大の資金繰りが悪化した一番の要因は、身の丈を超えた過大な不動産開発と言われています。

不動産開発に限ったことではありませんが、身の丈を超えた投資は、資金調達が生命線であり、
その生命線が保たれなくなると黒字でも経営破綻することがあります。
なお、中国政府の過剰債務企業への監視強化により、不動産関連融資全般が悪化していると
いわれており、中国恒大に限った問題ではないようです。

投資を行う上で、身の丈をわきまえることは非常に重要ですが、その反面、成長のスピードが
遅くなる恐れがあります。
現在は、採算度外視でシェア拡大を図り、競合他社がある程度淘汰された後に、収益重視へ
舵を切るモデルが主流であり、身の丈をわきまえながら生き残っていくことは、至難の業といえます。
よって、度を過ぎた部分はあると思いますが、中国恒大の経営スタイルを全否定することは
出来ないような気がしています。
ちなみに、財務が健全で成熟した会社であれば、身の丈にあった投資でも勝算はあるといえます。

前記は、会社の場合ですが、個人となると少し違ってきます。
個人の場合、身の丈にあった投資こそが、その家の長きに亘る繁栄に繋がると考えています。
十分な資産があったとしても、長きに亘る繁栄を望むのであれば、やはり投資(運用を含む)が
必要です。
世界的に、富裕層に対する課税は強化される流れであり、投資をしないと急激に資産は減少します。

総花的な内容になってしまいましたが、今回伝えたかったことは、身の丈を超えた投資は
危険であるが、身の丈に合った投資は必要であるということです。