名古屋駅前のシンボルであった「飛翔」というモニュメントの撤去が進んでいます。

解体当初は上部のみが切り取られ、しばらくそのままになっていたのですが、現在は鉄骨が組まれ、少しずつですが撤去が進められているようです。

「飛翔」が造られたのは名古屋市政100年であった1989年(平成元年)。そのころ行われた世界デザイン博覧会の開催に伴う名古屋駅前のロータリー交差点の整備の一環として行われたとのことです。地下鉄桜通線が開通したのもこのころのことです。

当時、私は高校生で、友人たちとデザイン博を観に行ったことや初めて桜通線に乗ったときのことは覚えているのですが、「飛翔」というモニュメントがあったかどうかはあまりよく覚えていません。

そのころの名古屋駅はセントラルタワーズが建つ前で、昭和チックな旧駅舎は健在でしたし、名古屋駅周辺で一番高い建物は、現在のJRゲートタワーが建つ場所にあった「名古屋ターミナルビル」(松坂屋名古屋駅店などが入居)でした。

その後、私は大学進学のために名古屋を離れましたが、その間、名古屋駅周辺は超高層ビルが建ち並ぶ街区となり、平成初期のころの街並みとは隔世の感があります。

そんな名古屋駅周辺の変化を見守った「飛翔」の撤去は、寂しくもありますが、次の時代の名古屋駅への進化の過程と捉えることができるのかもしれません。


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