無電柱化という言葉を見聞きししばらく経ちますが、2020年度の普及率トップ3をみ
てみると、1位が東京23区で8%、次いで大阪市の6%、名古屋の5%の順となってい
ます。

無電柱化は、落雷・台風・浸水・地震・火事・竜巻に強く、電柱に比べ災害対策になるこ
とは周知されており、景観向上や電柱を利用して敷地への侵入を防止する防犯効果などの
面からもメリットがあるにも関わらずなかなか普及していません。

筆者が勤務する名古屋市でも、無電柱化率日本一を目指し、2019年3月に「名古屋市
無電柱化推進計画」が策定されましたが、なかなか進まないとの報告もあります。
報告には、電力会社や通信会社などの利害関係者間の調整の難しさも問題として挙げられ
ています。
無電柱化に対する何らかの法的規制があるロンドンやパリの他に香港やシンガポールでも
無電柱化率100%です。
日本においても法的規制を設けないと普及率向上は難しいと言われますが、人々の景観に
対する意識の差も影響していると思われます。

防災・美観の観点からも無電柱化の普及は大切な取組みであるため、無電柱化の取組みや
無電化普及率の推移に関しては、今後も注目していきたい思います。