「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2023」で日本が劇的な優勝を果たし日本中が歓喜に沸いた3月22日水曜日。その夕刻に2023年の地価公示が発表されました。

全用途の全国平均では前年比プラス1.6%と2年連続の上昇となり、地方圏では札幌・仙台・広島・福岡の地方中枢4市を除いた住宅地がプラス0.4%となり、1995年以来28年ぶりの上昇となりました。
個別地点の上昇率トップ10(全用途)は以下の通りです。

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みごとに北海道内一色となっています。なかでも北広島市が5地点ランクインしており強さを感じさせます。

「北広島-1」(北広島市共栄町)は昨年に引き続き上昇率トップになりました。

昨年の地価公示発表直後に北海道に出張した際、現地を見る機会がありました。

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現地は、プロ野球の北海道日本ハムファイターズの新本拠地であるエスコンフィールドHOKKAIDOのすぐ近くで、数年後には近くを走るJR千歳線に新駅も開設される予定です。

駅からは距離がやや離れているものの区画が整った落ち着いた住宅街となっています。

札幌市内の地価が高騰しており、割安な郊外で広い敷地を確保したい需要が強まっており地価の上昇圧力となっているようです。

個人的にもう一か所注目したいのが熊本県の菊陽町です。

世界最大手の半導体メーカーであるTSMCが新工場を建設中であり地価の上昇要因となっています。

三大都市圏や地方中枢4市以外の地方部では、需給が低調で地価が伸び悩んでいる場所が多いなか、こういった上昇要因がある場所とそれ以外の場所の二極化が今まで以上に進んでいくのかもしれません。