令和5526日に、宅地造成等規制法の改正法令である「宅地造成及び特定盛土等規制法」(通称「盛土規制法」)が施行されました。

 

令和3年の熱海市の盛土が崩落し、多大な被害が発生したことから、盛土等に対する規制を強化するために法律が改正されています。

改正の概要は下記の通りです。(国土交通省HPより抜粋)

https://www.mlit.go.jp/toshi/toshi_tobou_tk_000076.html

 

(1)スキマのない規制

  ・都道府県知事等が、宅地、農地、森林等の土地の用途にかかわらず、盛土等により人家等に
   被害を及ぼしうる区域を規制区域として指定

  ・農地・森林の造成や土石の一時的な堆積も含め、規制区域内で行う盛土等を許可の対象とする 等

 

(2)盛土等の安全性の確保

  ・盛土等を行うエリアの地形・地質等に応じて、災害防止のために必要な許可基準を設定

  ・許可基準に沿って安全対策が行われているかどうかを確認するため、

   [1]施工状況の定期報告
   [2]施工中の中間検査及び
   [3]工事完了時の完了検査を実施 等

 

(3)責任の所在の明確化

  ・盛土等が行われた土地について、土地所有者等が安全な状態に維持する責務を有することを明確化

  ・災害防止のため必要なときは、土地所有者等だけでなく、原因行為者に対しても、
   是正措置等を命令できることとする 等

 

(4)実効性のある罰則の措置

  ・罰則が抑止力として十分機能するよう、無許可行為や命令違反等に対する罰則について、
   条例による罰則の上限より高い水準に強化 等

   ※最大で懲役3年以下・罰金1,000万円以下・法人重科3億円以下

 

今までの宅地造成等規制法は「宅地の造成」に対する規制であり、それ宅地造成が目的ではない森林等の造成工事、また土砂の堆積等は規制の範囲外でした。規制の範囲外の工事も今回の法改正により対象の工事となっており、工事が規制の対象になるか、十二分な調査を行う必要があります。