個人的な話から始まり恐縮ですが、私は国内旅行が趣味で、これまで北海道から沖縄まで全国各地を訪れてきました。中でも沖縄には特別な思い入れがあり、季節を問わず時間が取れるときには足を運んでいます。
昨年のちょうど今頃、7月中旬にも1週間ほど沖縄に滞在しました。その際、現地の方々とお話しする機会があり、沖縄では土地価格や住宅価格が高騰しており、地元住民が住宅購入をためらっているという声を伺いました。先日その話を思い出し、改めて調べてみることにしました。
2025年7月1日に国税庁より公表された令和7年分の路線価によると、沖縄県内の平均路線価は前年に比べて6.3%上昇しており、全国で東京に次ぐ第2位の上昇率となりました。
特に注目すべきは、那覇市久茂地3丁目の国際通りで、1平方メートルあたり1,560千円(1坪あたり5,157千円)となっており、前年からの変動率は4.0%でした。また、宮古島市平良西里の西里大通りでは、1平方メートルあたり160千円(1坪あたり529千円)で、前年変動率は18.5%と非常に高い伸びを示しています。
これらのデータからも分かるように、沖縄本島の中心部だけでなく、観光客の多い離島地域でも地価が急激に上昇しています。地価上昇の主な要因としては、観光需要の回復と拡大に伴うホテルや商業施設の開発が活発化していることが挙げられます。さらに、海外からの観光客の増加によるインバウンド需要も継続しており、土地需要は今後も増加傾向にあると考えられます。
土地価格の高騰は、沖縄の経済活性化に寄与する一方で、地元住民の生活に影響を及ぼしています。住宅購入の困難化、生活コストの上昇などの課題に対する行政による規制、また地元住民の声を反映した都市計画を検討することが重要です。

