不動産コンサルタントのつぶやき

名南財産コンサルタンツ 不動産事業部 公式ブログ

2016年05月

地方都市の再開発と地価の関係

 先日、伊勢志摩サミットと合わせて、広島市中区の平和記念公園にアメリカのオバマ大統領が
訪問し献花を行ったことが話題になりました。

 個人的なことですが、15歳から広島県に10年近く住んでおり、前職のときにも非常に縁がある
場所であり、そこにアメリカ合衆国の現職の大統領が訪問したことには感慨深いものがあります。
 広島市は瀬戸内海に面した街であり、市内は太田川を中心とした
川が何本も南北に流れており、東西に交通する際には橋が多く慢性的な渋滞がある町です。
 今回のオバマ大統領の訪問に際しては、どのように警備されたかはわかりませんが、
いつも以上に渋滞が多かったんだろうなと考えていました。

 広島市は広島駅と町の中心地や繁華街が離れており、広島駅は東区、中心地は中区、それを
路面電車が繋ぐ構成となっており、広島駅は町の中心ではありませんでした。
 しかしながら、近年の広島駅周辺の再開発によって、広島駅周辺は大きく変わってきております。
何年か前に最後に広島に行ったときにはまだ再開発は始まったばかりでしたが、今では南北両側の
再開発が着工しており、また駅を南北につなぐ自由通路の工事も17年には完成の予定とのことです。

 広島市に限らず、地方都市の駅前を中心とした再開発は多くありますが、それによって不動産の価値は
大きく変わってきます。
 広島駅北口の再開発についてみてみると、都市計画が決定された平成21年当時の路線価は
410,000円/㎡でしたが、平成27年の路線価は510,000円/㎡と約1.2倍に上昇しています。

 愛知県内でも多くの再開発が予定されていますが、注意深く地価の動向を見ていきたいと思います。

2026年アジア大会の招致に愛知・名古屋が立候補!

 愛知県の大村秀章知事と名古屋市の河村たかし市長が5月13日、日本オリンピック委員会(JOC)に、2026年アジア大会招致の国内立候補意思表明書を共同提出したというニュースが報じられました。アジア大会は正式名称を「アジア競技大会」といい、アジアオリンピック評議会(OCA)が主催する、アジアの国々のための総合競技大会で、「アジア版オリンピック」ともいわれています。

 2026年のアジア大会の開催地は今年9月26日にベトナムで開催されるOCAの総会で決定される予定ですが、今のところ他国・地域からの立候補の情報はないとのことです。もし、愛知・名古屋での開催が決定すれば、国内におけるアジア大会の開催は1994年の広島大会以来となります。また、大村知事は、招致に成功した場合、リニア中央新幹線が開業する2027年の開催を要望する可能性も示したということです。

 国際的な競技大会の招致といえば、名古屋市及び周辺市町村の居住者や出身者で一定年齢以上の方であれば、「名古屋オリンピック」の招致失敗の苦い思い出を想起される方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 1981年(昭和56年)10月1日。名古屋が本命視されていた1988年(昭和63年)の夏季オリンピック大会の開催地が発表されました。選ばれた都市は名古屋よりも後に手を挙げたソウル。名古屋は52対27という大差で敗退したのでした。筆者はこのころ小学校低学年でしたが、地元の落胆ぶりは今でも脳裏に焼きついています。思えば、新進気鋭の芸人であったタモリが「名古屋ではエビフライのことを『エビフリャー』と言う」と名古屋のことを揶揄していたのもこのころですし、オリンピックの招致失敗から10年後の1991年には新幹線「のぞみ」号の東京発の始発列車が名古屋駅を通過することが発表され「名古屋とばし」という言葉も有名になりました。しばらくの間、名古屋は暗黒時代だったのかもしれません。

 21世紀に入り、名古屋駅前には超高層ビルが建ち並ぶようになり、国際空港の開港や万博の成功など明るい話題も多くなりました。2027年と遠いようで近い近未来のリニア中央新幹線の開業というイベントを見据え、地価の上昇率をとってみても、現在の名古屋は他都市と比べても明らかに勢いのある状況です。

 そのような中でのアジア大会の招致。仮に招致に成功すれば、地域活性化に弾みがつくことは想像に難くはありませんが、エンブレム問題、メインスタジアムの建設問題、裏金問題と開催前から次から次にトラブルに見舞われている東京オリンピックのようになってはほしくないな、とも思います。

中古住宅の購入は、見栄えで判断しないほうがいい!?

売却依頼を受けた、ある中古マンション。
販売価格は市場価格より低いのに売れません。

このマンションは築20年経過しています。
売主様は、住み始めて20年間、リフォームを何もしていないため、
失礼ながら汚れが目立ち、見栄えはいいものではありません。

そのため、売主様と相談の上、リフォーム費用を差し引いた価格で販売を始めました。
販売価格が市場価格より低いためか、多くの問い合わせをお受けします。

ただし、室内の内覧をしていただくと、
見栄えが影響し、なかなか売却するにはいたりません。

販売価格は、不動産の買取り転売業者より、
価格交渉できれば買取りたいと打診されている価格です。
※不動産買取り転売業者は利益を出さなければなりませんので、
 価格交渉されるのは、リフォーム費用だけではありません。

この仕事をしていて、見栄えを重視されるお客様が多いことを感じます。
中古の住宅は実際に生活されているものですので、築年数が経過しており
汚れが目立つ場合もあります。

リフォームされていない中古住宅の購入に二の足を踏むのは、
“リフォーム費用がどれくらい必要なのか?”という不安面を
払拭できないからだと思われますが、そのような方は、
リフォームについて見積もりをされることをお勧めします。

結果、想像以上にリフォーム費用がかかるケースはあまりないのではと思います。
また、類似したリフォーム済みの中古住宅と比べ、販売の価格差ほど、
リフォーム代金がかからないケースが多いのではないかと思います。

また、リフォーム部分のお支払いについてですが、
リフォーム部分についても融資可能な金融機関もありますので、
融資に頼るのもよいかと思います。

中古住宅選びは、立地や広さなど、“リフォームでは変更できない部分”で
判断されることをお勧めします。

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