不動産コンサルタントのつぶやき

名南財産コンサルタンツ 不動産事業部 公式ブログ

2016年07月

仮想現実の将来性

最近ニュースで大きく話題になっている「ポケモンGO」ですが、私も軽い気持ちで
「流行のものだから、話のネタ程度に一度遊んでみよう」との気持ちになり、この
週末に利用してみることにしました。

このゲームについては、既にご存知の方も多いと思いますが、簡単にまとめると
下記のようなゲームでした。
○街を歩くと様々なモンスターに遭遇し、それを捕まえていくことが基本。
○モンスターを捕まえると経験値が上がり、レベルが上がる。それによって遊べる幅が広がる。
○モンスターを捕まえるためにはアイテムが必要で、そのアイテムは街のいたるところに設定された
 「ポケストップ」に行くことにより獲得できる。(課金すれば行かなくても購入できる。)
○モンスターを集めることにより、図鑑を埋めていく。
ざっとご説明するとこのようなゲームかなと思いました。

実際に遊んでみて、下記のような感想を持ちました。
【全体的な感想】
○素直な感想として、非常に面白い。
 散歩の途中に家族と一緒に遊んでみたのですが、ガラケーを愛している家族でさえ
 このゲームがしたいのでスマホがほしいと言ったくらいです。
 (実際に歩いていると、かなりの確率で同じゲームをしているだろうという人に出会いました。)
○歩きスマホや特に運転中に操作をすることは非常に危険!
 突然モンスターに出会い、それを捕まえることに夢中になるあまり、周りが全く見えなくなります。
 特に車の運転中でも、道端で遭遇してしまうので、車の運転中は起動しておくことも
 非常に危険ですのでおやめください。

【不動産業界の人間としての感想】
○街の意外な発見がある。
 上記の「ポケストップは、基本的に公共な場所が設定されていることが多く、そのポケストップ自体を
 初めて知ることが多くありました。例えば公民館や公園、お寺やモニュメント等がポケストップに設定
 されており、自分が住んでいる街でありながら新鮮な発見が多くありました。

【システムに対する感想】
○将来性を非常に感じるシステム
 ゲーム内のアイテムの中に、「30分間モンスターをおびき寄せる」ものがあり、これを使うと
 周囲の人に「そのアイテムが利用された場所」であることが分かるようになっており、
 自然に人を集めることができます。
 これを某国の大統領候補は演説の際に利用して、聴衆を集めるための手段として利用を検討しているとの
 報道もありましたが、これは集客手段として非常に有効ではないかと思います。
 また、Googleマップを利用した仮想現実であるため、不動産業でいえば既に未完成物件の場所に
 ipadをかざすと、その建物の完成予想図がマップ上で見れるといったサービスもあり、
 もっと手軽に利用できればリフォーム業界でも有効だと思います。
 (部屋の中でipadをかざすと、改装後のイメージが何点か見れるようにする等)
○仮想現実内でのスポットの活用
 実際に遊んでみて、「ポケストップ」と呼ばれる場所は公共の場所に指定されていることが多かったのですが、
 中には賃貸マンションのエントランスのモニュメントが指定されていることもありました。
 プライバシーの観点から言えば、自分が住んでいるマンションの入り口に人が集まることは
 好ましいことではなく、近い将来このポケストップを巡って問題が起きると考えられます。
 そうなってくると、ポケストップ自体の利用にお金が発生することも考えられます。
 それが標準になってこれば、例えば空き地を仮想現実内のスポットとして貸し出し、そこを使って
 何かイベントや仮想現実内の店舗を出店したり等、利用の仕方には大きな幅が出てくると思います。

時代の流れに置いて行かれないようにと軽い気持ちで遊んでみたのですが、純粋にゲームに対する
感想のほか、仮想現実の将来性を肌で感じる機会になりました。
(くれぐれも運転中の利用は控えてください。本当に危険です!)

インバウンド消費の行方?

本日(7月20日)、星野リゾートが大手町に“星のや東京”を開業しました。
また、1週間後の27日には、西武ホールディングス子会社のプリンスホテルが、
赤坂プリンスホテルの跡地で“ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町”を開業します。
何れも高級ホテルであり、“星のや東京”の宿泊料は78,000円からのようです(全84室)。
今後も東京オリンピックまでに、都心で高級ホテルの開業が幾つか予定されており、
余計なお世話ですが、景気が低迷しても大丈夫?と少し心配になってしまいます。
観光庁公表の宿泊旅行統計調査によると、平成28年4月と5月の客室稼働率は、
2ヶ月連続で減少しています(5月は第1次速報値)。
頼みの外国人宿泊者は、以前増え続けているものの、その増加率は鈍化傾向にあります。
また、昨年の流行語である“爆買い”については、中国経済の停滞や円高の影響から
既にピークアウトしているといえ、大手百貨店の多くは、今期の減収を見込んでいます。
つまり、観光客を中心とした外国人宿泊者の増加が、必ずしもインバウンド消費の増加に
直結しない状況であり、今後の行方が気になるところです。
ちなみに、ホテル系リートの投資口価格は最近低迷しています。
果たしてどうなるでしょうか?

レゴランド・ジャパンの開業は名古屋の魅力向上に資するのか?

 東京、大阪の二大都市にあって、その間に挟まれた名古屋にはないものがけっこうあります。世界最大の家具量販店であるIKEAがそうですし、三井不動産系の大型ショッピングモールであるららぽーとや子供向けの職業体験型テーマパークであるキッザニアも名古屋にはありません。もっとも、名古屋はクルマで遠出する人も多く、ポートアイランド(神戸)のIKEAやららぽーと甲子園のキッザニアに行ってきたよ、という話をまわりからよく聞いたりするので名古屋にこれらの施設がなくてもあまり問題はないのかもしれませんが…。

 そんな名古屋にあって、IKEAやららぽーとよりも地元民が待ち焦がれるものは東の東京ディズニーランド、ディズニーシーや西のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に匹敵するような大型のテーマパークかもしれません。確かに名古屋近郊の三重県長島町には地元が誇るナガシマスパーランドがありますが、どちらかというと富士急ハイランドのような『絶叫マシンの宝庫』的な位置づけであり、ディズニーやUSJとはちょっと違うなー、と思われる人も多いのではないでしょうか。

 しかし、名古屋の人以外にはあまり知られていない、というか、地元民でも知らない人もいるのかもしれませんが、名古屋にも大型テーマパークがオープンすることになりました。その名は「レゴランド・ジャパン」です。

 レゴランド・ジャパンは、デンマークの玩具メーカーであるレゴ社のブロックを使った屋外型のテーマパークで、同様の施設は欧米やアジアではマレーシアにありますが、日本国内では初となります(ただし、屋内型の小規模な施設は東京(台場)と大阪(天保山)にあります)。場所は名古屋市港区の金城ふ頭で、近くにはJR東海が運営するリニア鉄道館があります。最寄り駅は「あおなみ線」の金城ふ頭駅で、現在は各駅停車しか走っておらず、名古屋駅から約24分かかりますが、同区間を17分で結ぶノンストップの直行列車の運行計画もあるようです。また、伊勢湾岸自動車道の名港中央ICからも近く、広域的な集客にも便利な立地となっています。敷地面積は約13haで、2017年4月1日に先行して約9haの1期区域が開業、残りの4haについては2021年に開業する予定です。隣接地には名古屋市が5,000台を収容する駐車場を整備し、「レゴランドホテル」や複合型の商業施設も同時オープンする予定です。

 こうしてみると、なんだかすごいテーマパークがオープンするような感じがしますが、残念ながらディズニーやUSJとは比ぶべくもありません。2015年の入場者数でみると東京ディズニーランドが約1660万人で世界3位、入場者数約1360万人で世界5位の東京ディズニーシーを合わせた入場者数は約3000万人で世界1位となります。USJは約1390万人で東京ディズニーシーを抜いて世界4位に躍り出ています(上海ディズニーランドの出現により、今後順位が入れ替わるかもしれませんが。)。一方、レゴランド・ジャパンの想定入場者数は約200万人です。これは、他の国内のテーマパークでは、ハウステンボス(約280万人)と志摩スペイン村(約134万人)の間くらいに位置します。敷地面積でも東京ディズニーランド51ha、東京ディズニーシー49ha、USJ39haに対してレゴランド・ジャパンは9ha(1期区域)であり、規模の面でも大きく見劣りすることがわかります。また、ディズニーやUSJが数百億円規模の再投資を繰り返し新たなアトラクションを登場させていますが、レゴランド・ジャパンの場合、初期投資額が320億円とUSJの数あるアトラクションの一つに過ぎないハリーポッター(450億円)にも遠く及ばない金額であり、投資額の面でもインパクトに欠ける感があります。

 テーマパークにとってリピーター確保は最大の課題ですが、この点についてもレゴランド・ジャパンはやや不安があります。USJが“進撃の巨人”や“エヴァンゲリオン”などのアトラクションを登場させ、「映画のテーマパークじゃなかったの?」という突っ込みをよそに次々に新機軸を打ち出していますが、レゴランド・ジャパンの場合、『レゴ』というブロックのおもちゃをウリにするしかなく、対象年齢もせいぜい小学校高学年くらいまでとなり、老若男女の幅広い層から支持されているディズニーやUSJと比べると、果たしてどこまでリピーターを確保できるのかと心配になってきます。

 「観光不毛の地」と揶揄され、最近の報道でも全国主要都市の中で最も魅力のない都市との調査結果が出て話題となった名古屋ですが、そもそも、名古屋がなぜ魅力がない都市なのかということについて考えてみると、製造業で経済が成り立っている土地柄ゆえ、観光に依存する必要がなく、外から来る人のもてなす必要がない、悪い言い方をすると、よそ者に媚びる必要がない、という身も蓋もない理由に行きつきます。個人の主観に過ぎませんが、大阪に13年、東京に6年半住んだあと名古屋に住んでいる者の印象としては、飲食店などサービス業の従業員が最も愛想がないのは名古屋です。東京や大阪では店員の愛想がないな、と感じることはあまりないのですが、なぜか名古屋では頻繁にそういうことを感じます。そもそもそれで商売が成り立つのであればそれでよいのかもしれませんが、全般的に名古屋人のサービス精神のなさというか、よそ者をあまり受け入れたくないという閉鎖性が都市としての魅力のなさにも結びついているような気がします。

 名古屋がもう少し魅力ある都市に変貌するためには、レゴランド・ジャパンのようなハード面の整備だけではなく、もう少し外から来る人に対しておもてなしの心を持つ、といったソフト面での名古屋人ひとりひとりの意識改革が必要になるのではないでしょうか。そういった意味では、レゴランド・ジャパンの開業は新しいテーマパークの登場ということで、全国的にもそれなりに注目されるでしょうから、名古屋人の意識改革のよいきっかけになるのかもしれません。

マンション生活のマナー

 数日前の日経新聞の記事で、東京都千代田区がマンション生活のマナーやルールをまとめた冊子
「上下二軒両隣―共同生活知恵袋」を発行したと紹介されていました。マンションの専有部分と共用部分の
違いや日常の注意点までを紹介しているマナー冊子とのことです。


 記事によると東京都千代田区はマンションの割合が9割を超えており、これをきっかけに地域コミュニティの
活発化やトラブルの防止を狙っているとのことです。地方公共団体がこういった冊子を配布し、マンションの
マナーアップ等を行うほどマンションが普及してきたことだと実感しています。
 

 そこで、総務省が行っている日本統計調査  都道府県,住宅の種類・建て方,建物の階数別住宅数 を
もとに、都道府県別の持ち家における共同住宅(マンション)の割合を調べてみることにしました。

 結果、マンションの割合が高い県は下記のようになりました。

順位


 東京や大阪の割合が高いことは想像していましたが、沖縄が全国で3位であることは
少し想定外でした。その中でも東京は都全体で70%となっており、非常に高い水準です。
 東京23区だけでみるともう少し割合が高くなると想定されますが、これだけマンションの割合が
増加すると、マンションで生活する上でのマナーを守ることは今までよりより重要になると考えられます。


 マンションには「管理規約」が定められており、お部屋を購入するときには必ず交付されますが、
分厚い冊子になっており、全ての内容をしっかり見ることは少ないかと思いますが、購入した
マンションで近隣関係を良好に過ごすために、一度管理規約をゆっくりご覧になられるのもよいのでは
ないでしょうか。




 

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