不動産コンサルタントのつぶやき

名南財産コンサルタンツ 不動産事業部 公式ブログ

2016年09月

駅の乗降客数

以前広島市に仕事の関係で住んでいたことがあります。その時には安佐南区というところに住んでおり、
最寄りの沿線は「JR可部線」という路線でした。
この路線は、広島駅~三段峡駅まで運行していましたが、2003年には可部駅~三段峡駅までの
区間が廃線になった路線です。列車の旅が個人的に好きだったこともあり、廃線が決まると
三段峡駅まで乗車したことを思い出します。

廃止後も地元住民の方の熱心な復活への活動もあり、可部駅以降のあき亀山駅まで
再延伸が決まったとの報道があり、個人的にも懐かしく、嬉しく感じています。

今回は再延伸のニュースですが、全国でも廃線になる路線はありますし、
逆に新駅ができることもあり、街の移り変わりを見ることができます。
また、不動産業者としての目線でいえば、それぞれの駅にどういった方の利用があり、
どれくらいの乗降者数があるのか、そういった統計的な数字を見るだけで、
行ったことが無い街でも、ある程度の街の中心やどういった人の流れがあるのかを見ることができます。

例えば私の通勤に利用しているJR中央線でいえば、

乗降客数

となっております。

もっと前のデータから見ると、街の移り変わりが分かると思いますが、
中央線においては、乗降者数は近年のデータでみると上昇していますが、
上昇率には差があります。
快速が止まるか否か、複数路線の乗り入れがあるか、そういった差もありますが、
例えば勝川、春日井、高蔵寺は全て春日井市に所在する駅です。
その中で高蔵寺駅の乗降客数が一番多くなっていますが、
上昇率は勝川駅が一番多くなっています。
同じ春日井市の駅でも、上記のデータをみて、「なぜそうなっているのだろう」と
疑問を持ってみると、より街のことが分かるかと思います。

普段利用されている駅が、どれくらい乗降者数があるのか、
一度見てみてはいかがでしょうか。

不動産特定共同事業法の規制緩和

 一般に不動産投資は、元手として大きな資金が必要になり、上場株式のように容易に売買できるものではなく、また、管理にも手間がかかるとされています。こういった不動産投資のデメリットを解消するため、投資規模を小口化することにより、多様な投資家ニーズに対応すべく「不動産証券化」という手法が用いられています。

 不動産証券化は、様々な法令に基づき行われ、ポピュラーなものとしては、「投資信託及び投資法人に関する法律(投信法)」に基づくJ-REITがあります。J-REITは上場株式と同じように証券口座を持っていれば容易に売買することができ、投資額が低いものでは数万円から投資することができます。一方、比較的古くから行われてきた手法で現物不動産をまさにそのまま小口化するという仕組みとして「不動産特定共同事業法」に基づく商品があります。

  「不動産特定共同事業法」に基づく商品は、不動産会社等の専門家が事業主体となって現物不動産取引により運用を行い、出資した投資家に収益の分配を行う仕組みです。昭和62年からこういった商品の供給が始まりましたが、バブル経済崩壊後、業者が倒産したことなどにより投資家に被害をもたらすケースが続出しました。このため、投資家保護を目的として平成7年に施行されたのが「不動産特定共同事業法(不特法)」です。

 不特法は、投資家が出資を行い、一定の許可要件を満たした事業者が不動産取引を営み、収益を投資家に分配する事業を規制することを目的としています。一定の許可要件として、資本金が1億円以上、宅地建物取引業者の免許、事業遂行に適格な財産的基礎と人的構成などといった基準が設けられています。

 資本金が1億円以上といった条件が求められているため、中小の事業者が不特法に基づく商品を供給することはなかなか難しく、現実に市場に供給されている商品としても、住友不動産の「サーフ」や東京建物の「インベスト・プラス」など大手不動産会社が供給する商品が主流となっています。

 他方、安倍内閣が掲げる「地方創生」や増え続ける空き家への対策にこの不動産特定共同事業の仕組みを使うことができないかということが議論されており、去る9月16日に国土交通省が設置した委員会における報告書として、不動産特定共同事業に関する制度のあり方について、以下の3つの方向性が示されました。

1. 小規模不動産特定共同事業に係る特例の創設
 ○空き家・空き店舗等の再生・活用事業に地域の不動産事業者等が幅広く参入できるよう、事業規模に一定の上限を設定した「小規模不動産特定共同事業」を創設。
 ○事業者の資本金要件等の許可要件を緩和し、新規参入を容易にするとともに、投資家保護にも配慮。

2. クラウドファンディングに対応した環境整備
 ○不動産特定共同事業において、投資型クラウドファンディングに対応するよう、インターネットを通じて事業を行うために必要な規定を整備。投資家に対する適切な情報の提供など一定の行為規制の整備。
 ○契約締結前書面等の電磁的記録による交付等に関する規定を整備。

3. 良質な不動産ストックの形成を推進するための規制の見直し
 ○成長分野への良質な不動産供給のため、不動産特定共同事業がより活用されるよう、一定の場合に約款規制の緩和など、規制の見直し。


 1. については、規模の小さい案件については資本金の要件を緩め、最低資本金を1000万円として地場の中小の不動産業者等でも参入しやすくします。 2.については、あらかじめ使い道を示して小口の資金を集めるクラウドファンディングの手法を使えるようにするとともに、ネット上でそういったやり取りを行えるようになります。

 J-REITの場合、投資効率などの観点から投資が首都圏を中心とした大都市圏に投資が集中する傾向があります。投資資金が流れ込む大都市圏では地価は上昇傾向にありますが、地方都市には投資資金が流れ込むことが少なく、地価も依然として下落傾向で推移している地域が多くあります。不動産特定共同事業という“仕組み”を整えることにより投資資金が流れ込む環境を整えれば、まちおこしのきっかけにもなりそうです。当然、収益性はシビアに判断する必要があるでしょうが、各地方には志ある不動産業者が存在することも事実です。こういった仕組みを使ったご当地?商品が全国各地で広がっていくことを期待したいと思います。

9月23日は不動産の日です!!

9月23日は不動産の日です。

秋は不動産取引が多くなることと、「2(ふ)10(どう)3(さん)」の語呂合わせから、昭和59年(1984年)に全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連)が定めたものです。

全宅連は不動産の日にあわせて毎年ホームページを活用し、一般消費者向け不動産に関する意識調査(アンケート)を実施し、結果を発表しています。

今年のアンケート募集期間は、9月11日(日)~10月31日(月)までです。

項目は以下のようなものです。
・不動産の買い時
・物件情報入手経路/不動産物件情報検索サイト利用状況
・物件を選定する際、参考にする(したい)もの
・不動産店を選ぶポイント
・不動産店に対して持っているイメージ

不動産業をしている私も気にしている項目が多くあります。
ぜひ皆様にアンケートに参加いただき、いろいろ教えていただければと思います。
アンケート結果は11月に発表される予定ですので、結果を楽しみ待ちたいと思います。

アンケート実施要綱は全宅連のホームページまで
http://www.zentaku.or.jp/

防犯対策について

最近、高齢になった親が「年を取ったから、老後防犯が心配だ」と考え、
セキュリティについて相談を受けることがありました。

防犯やセキュリティについて検討することは確かに必要だなと考え、
いろいろ話をしたのですが、そもそも「防犯」するためには何に対する対策なのか、
それを知らなければ始まらないと考えました。

例えば「セキュリティ」というと、防犯センサーや防犯カメラを想像しますが、
いざ侵入窃盗があった場合、センターが反応し、警備会社に通報がいったとしても、
身を守ることにはなりません。また、カメラも犯人を追跡するには良いですが、
事件が発生してしまうと、その場の対処という意味では、対策としては違うのかと
考えてしまいます。

となると、結論としては「侵入させないように対策する」が一番なのかなと
親との話の結論となったわけですが、では統計的には、侵入される場合、
どのような傾向があるのか、気になって調べてみました。
(決してセキュリティ対策が悪いというわけではなく、今回の話の主旨からすると、
少し違うかなとの結論になったわけです。)

まず、侵入手段ですが、
1位 無締り
2位 ガラス破り
3位 不明
となっています。

また、侵入経路は住宅の形態によって違いますが、
①一戸建て
1位 窓
2位 その他の出入り口
3位 表出入り口
②共同住宅(4階以上)
1位 表出入り口
2位 窓
3位 不明
となっています。
(情報元:警視庁HP https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/a_b_1.html

基本的に皆さんの想定とおりの結果だと思いますが、いずれにしても
○戸締りをしっかり行う。
○侵入対策であれば防犯性の高いガラス等を検討する。
 →その一環として、威嚇の意味でも防犯カメラを設置する。
といった基本的な対策が一番なのかと感じています。

鍵については、人によってはあまり日中は鍵をかけないというかたも
いると聞きます。防犯の基本は戸締りですので、普段からそういった基本的な
部分を意識して防犯していきたいと感じています。


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