不動産コンサルタントのつぶやき

名南財産コンサルタンツ 不動産事業部 公式ブログ

2016年11月

契約書作成と校閲

今年の冬ドラマに、校閲を扱ったドラマがあります。
校閲という仕事があるのは知っていましたが、
これを具体的に取り上げたドラマは初めてのように記憶しています。

少し前には不動産の仲介業者を題材にしたドラマもあり、さまざまな切り口の
ドラマがあるなと感じています。

校閲と聞くと、個人的には自身の契約書等作成業務と、最近のインターネットニュースについて
考えることがあります。

不動産業者の仕事には、売買や賃貸する不動産に関する取引の書類を作成する業務があります。
重要事項説明書や売買契約書は、一定のひな型はあるものの、その取引の条件は千差万別ですので、
契約書等の条文を考え作成します。
不動産の取引は大きな金額が絡む取引であり、契約に関する書類について間違いがあってはいけませんし、
表現を間違えると、後々その取引にかかわった方にご迷惑がかかることになります。
不動産の仲介をするうえで、非常に神経を使う仕事です。
弊社では契約書類はダブルチェック体制で作成しており、その内容についても社内で十分協議のうえ
作成していますが、個人的には一番緊張する仕事です。

また、逆に最近のインターネットで掲載されている記事を見ると、誤字脱字、変換ミス等を
よく見るようになったなと感じています。
インターネットの掲載記事が、どのようなチェック体制で掲載されているのかはわかりませんが、
気軽に掲載できる分、記事の質が紙面とは違うなと感じることが多々あります。

契約書等は、「あっていることが当たり前」であり、一つ間違い等があるとそれが大きな
問題にもつながります。
校閲まではいかないかもしれませんが、自身も気を引き締めて仕事に取り組みたいものです。

JRゲートタワー、オフィス部分が先行開業!

 名古屋駅前でJR東海が建設を進めていた大型複合ビル「JRゲートタワー」のオフィス部分が11月7日に先行開業したので見に行ってきました。

 まず、JRゲートタワーの概要を説明しましょう。建築主はJR東海とその子会社のジェイアールセントラルビル、施工は大成建設と鹿島建設です。規模は地上46階、地下6階(高さ約220m)、延床面積は約26万㎡です。名古屋ではミッドランドスクエア(高さ約247m)、JRセントラルタワーズオフィス棟(高さ約245m)、同ホテル棟(高さ約226m)に次ぐ4番目の高さのビルです。地上15階までの低層階は隣接のJRセントラルタワーズと接続される形となっています。

 ビルの構成を見てみましょう。2~8階は「ジェイアール名古屋タカシマヤ」の増床となる「タカシマヤ ゲートタワーモール」、9・10階に家電量販店の「ビックカメラ」、11階にファストファッションの「ユニクロ」「ジーユー」、12・13階にレストラン街、18~24階に「名古屋JRゲートタワーホテル」、26~44階はオフィスとなります。今回はオフィス部分が開業しました。全面開業は来年4月の予定です。

 9・10階の家電量販店は、当初の予定ではヨドバシカメラが入居する予定でしたが、ビルの工事の遅れによりヨドバシカメラが進出を断念。代わりにビックカメラが入居することになりました。ヨドバシカメラは栄の松坂屋に進出、ビックカメラは名古屋駅西側の店舗と併存する形となります。

 12・13階のレストラン街には「梅丘寿司の美登利総本店」や「日本橋三代目たいめんけん」など東京では馴染みがあるものの名古屋には未進出であった飲食店が数多く出店します。個人的には牛タンの「利久」が名古屋初進出となり楽しみにしています。

 那古野交差点付近から見た名古屋駅のビル群。左端に少しだけ写っているのがミッドランドスクエア、その右から順に大名古屋ビルヂング、JRセントラルタワーズ ホテル棟、同オフィス棟、JRゲートタワー、JPタワー名古屋。
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左側のビルがJRゲートタワー。低層階部分は相当巨大な建築物であることがわかります。また、高層部分は右側に写っているJPタワー名古屋とかなり接近して建てられています。
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名古屋駅を発車した新幹線と名古屋駅のビル群(左からJPタワー名古屋、JRゲートタワー、JRセントラルタワーズ オフィス棟、同 ホテル棟)。新幹線を降りてすぐ都心というのは大阪にはない名古屋のアドバンテージです。リニア中央新幹線の開業によりそのポテンシャルがさらに高まることが期待されます。
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名古屋駅桜通口を出たところからJRゲートタワーに直結するエスカレーターも稼働を始めています。
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エスカレーターより。まだ立ち入ることはできませんが、地下へのエスカレーターが設置されていることがわかります。将来はこのビルの地下にリニア中央新幹線名古屋駅が設けられます。
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各店舗のサインも既に掲げられています。個人的にはヨドバシに来てほしかった…。
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JR名古屋駅方面からJRゲートタワーを貫通してJPタワー名古屋に向かう通路が設けられています。一部吹き抜け部分が姿を現しています。
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JRセントラルタワーズ15階からJRゲートタワーへの連絡部分。案内板が掲げられていました。
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オフィスのエントランスに続く部分。天井が高く開放感があります。写真には写っていませんが、右側は庭園になっています。現在名古屋で最もグレードの高いオフィスビルの一つであることは間違いないでしょう。
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 先ほども触れたように、JRゲートタワー全体の開業は来年4月になります。本ビルの開業をもって名古屋駅周辺の再開発は一段落することになります。ただ、そのころには名鉄・近鉄名古屋駅の再開発の計画が詳らかになります。2027年のリニア中央新幹線開業に向け、その集積を高めていく名古屋駅周辺ですが、今後さらにどのように変わっていくのか非常に楽しみであります。

(おまけ)
JPタワー名古屋内の商業施設「KITTE名古屋」にクリスマスツリーが飾られていました。なんだかバタバタしているうちにもうそんな季節になってしまったのか、という感じです。
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※写真の撮影日はいずれも2016年11月19日

マンションの駐車場 ~0 円~ はお得なのか?

私が5年前に購入したマンション。当時の売り文句は「駐車場0円」というものでした。
駐車場0円について、マンション購入当時は、月々の出費が抑えられ、助かるな思っていましたが、
管理組合の理事長となった今、その考えは変わりました。

私が考える問題は、本来貯まるはずの修繕積立金が貯まらないことと、
空き駐車場が増え、駐車場が活用されなくなるという問題です。
管理会社より、月々支払う修繕積立金を増額しないと、
将来の修繕費用が足りなくなると言われていますので、
早い段階で、このミスマッチを解消したいところです。

さて、駐車場を使用する人にとって、駐車場使用料を負担と考えるのはあたりまえのことです。
しかし、駐車場使用料は、第三者の利益になるのではなく、駐車場運営のために利用され、
余った部分は、マンションの修繕積立金として蓄えられます。
駐車場使用料は、支払った人に間接的に還元されるのです。

現在私のマンションでは、屋根がついている等一部有料区画もありますが、
ほとんどの区画が、駐車場使用料0円です。

私のマンションは、駐車場を解約しても、再度車を所有するなどした場合、
いつでも、1区画の駐車場を契約できる権利が保証されています。
にもかかわらず、駐車場使用料が0円のため、車を持たない居住者でも、駐車場を解約しません。

ですので、自分自身の負担も増えますが、駐車場を有料にすることが必要だと感じています。
駐車場を有料とすれば、マンションの収入が増えるため、
将来の修繕積立金の値上げを抑えることができると思っています。

また、車を持たない居住者にとっては負担が増すため、駐車場は解約されると思います。
私のマンションでは、車を2台所有されて、敷地外に駐車場を契約している方も多くいらっしゃいます。
敷地内に車を駐車できることを考えれば、その方たちにもメリットは大きいかと思います。

修繕積立金を支払うのも、駐車場使用料を支払うのも、将来の修繕費用を貯めるという意味で同じです。
修繕積立金の値上げを考えるくらいなら、駐車場使用料0円を改善したいと思っています。

需要が期待できる不動産?

通常、人口が減少すれば、必要とされる不動産も減少します。それでは、人口が減少していく日本で、需要が期待できる不動産はあるのでしょうか?

最も身近であり、需要が底堅いと思われている居住用不動産については、人口減少の影響を受けやすく、また、現時点で空き家の増加が社会問題になっていますので、現在の需要は、長く続かない恐れがあります。

事業用不動産の象徴ともいえるオフイスビルについては、人口減少が就業者数の減少に直結しており、居住用不動産と同じく、現在の需要は、長く続かない恐れがあります。

外国人観光客の増加等により、1年程前には、不足が顕著であったホテルについては、円高や先行き不透明な景気等の影響から落ち着きを取り戻しつつあり、現在各地で建築中のホテルが開業する頃には、不足感が解消されている様な気がします。

実店舗については、その多くが苦戦を強いられており、業績が好調なのは、大手コンビニ程度ではないかと思います。大手コンビニが好調な理由は、中小のシェアを奪うだけでなく、その領域を広げ、他業種のシェアまで奪っているからだと考えています。また、近年、インターネット通販が急速に拡大しており、実店舗の需要は、今後減退する恐れがあります。

先に述べたインターネット通販の拡大により配送量が増加する一方で、配送時間の短縮が求められるようになり、都心近郊を中心に、大型物流施設の需要が急増しております。急速に拡大しているとはいえ、実店舗全体の売上とは、大きな差がありますので、景気悪化等により消費が低迷したとしても、当面の間、インターネット通販は、拡大し続けるものと思われます(景気悪化はインターネット通販をより急速に拡大させるかもしれません)。よって、未来永劫とはいえませんが、最も需要が期待できる不動産は、大型物流施設であると考えております。

はたして、当たるでしょうか?

 

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