不動産コンサルタントのつぶやき

名南財産コンサルタンツ 不動産事業部 公式ブログ

2017年06月

国有無番地とは

以前、私が勤めていた勤務先の住所が「○○町国有無番地」となっていました。
その当時はまだ不動産の知識もなく、違和感も感じていませんでしたが、
ふとこの住所を思い出し、どういった場合に「国有無番地」になるのかを調べてみました。

まず、無番地とは、言葉から読み取れるように、「地番が無い」土地のことを指します。
ほかの呼び方に「番地外」、「無地番地」があります。

下記のような土地が「地番が無い」状態にありそうです。
・無番地のまま国有財産台帳に登録されている土地
・もともと国有地だった土地
・埋め立て地のようにまだ土地として認定されていない土地
・里道、水路敷などの公図上で国有地であることが明らかな土地


また、調べてみると、上記の例以外にも「無番地」の場所は多く存在するようです。
例えば、東京にある青ヶ島村は、村全域が「東京都青ヶ島村無番地」となっており、
地番は振られていません。
地番が付いていない土地で、取引の際にどのように場所を特定するのか気になり、
取引事例を調べてみましたが、取引事例がなく、調べることはできませんでした。
無番地の理由はネット上で様々出ていますが、平地が少なく、土地の線引きが
難しいため、全村域が無番地扱いとなっているとのことです。
また、理由は分かりませんでしたが、四街道市の市役所も無番地となっており、
様々な理由や歴史で無番地となっているようです。

「無番地」で検索されると、様々な場所が出てきますので、ご興味ございましたら
ぜひ検索してみてください。

都市のシンボル

休暇を取得し、タイのバンコク、マレーシアのクアラルンプール、シンガポールと駆け足の旅をしてきました。

バンコクは想像していたとおりカオスな街でしたし、シンガポールはさすが先進国だけあって洗練された街並みでした。

意外だったのがクアラルンプールです。中心商業地であるKLCC地区にはシンボルであるペトロナスツインタワーを中心に超高層ビルが林立しており、巨大なショッピングセンターや公園などが整備されており、シンガポールと比べても遜色ないような街並みに目を見張りました。
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さて、そのシンボルであるペトロナスツインタワー。マレーシア国立の石油会社であるペトロナスによって建設されました。高さは452メートルの88階建のビルです。完成した1998年当時は世界一の高さを誇っていました。ちなみに2つのタワーのうち、タワー1は日本のハザマが、タワー2は韓国のサムスン物産が手掛けています。
IMG_8590


思ったのはそのシンボル性です。クアラルンプールはもとより、マレーシアといえばこのビルを思い浮かべるほどの存在になっています。シンガポールといえばマーライオンかもしれませんが、最近ではマリーナベイ・サンズ(3つの超高層ビルの上にボートの形をした屋上庭園がのっているビル)が思い浮かびます。
IMG_9043


このように一つの建築物がその都市のイメージを決定づけるということもあるということを感じました。名古屋の場合、JRセントラルタワーズがそうなのかもしれませんが、ペトロナスツインタワーやマリーナベイ・サンズと比べるとやはりインパクトがありません。

そこで期待したのが先ごろ概要が発表された名鉄の再開発ビルです。現時点での案では巨大な壁のようなビルですが、デザイン等を工夫することによりインパクトのある意匠になれば新たな名古屋のシンボルになれるかもしれません。大胆な案を計画してほしいものです。

人気の飲食店から学ぶ

人気の飲食店の中には、味+工夫で繁盛させているお店があります。

≪相席なしで行列を作るお店≫
ランチタイムに数回行ったことがあるお店ですが、行った時は、
いつも行列が出来ていました。
ランチメニューは数種類に限定されており、席に案内される前に、
注文と会計を済ませるスタイルで運営されています。
しかし、店内に目を向けると、1人又は2人の顧客が4人掛けのテーブルを
独占している光景が多く見受けられるため、初めは、何故相席で顧客を
店内に案内しないのだろう?と不思議に思っていましたが、
今では、繁盛させる工夫であると考えております。
〇席に案内された直後に料理が運ばれてくる
 (店内では待たない)
〇おそらく厨房の処理能力に合っている
 (過度な負担はかかっていない)
〇行列が出来ているので顧客は必要以上に長居しない。
 (滞在時間は短いがゆったり食事することが出来るのでストレスはない)
〇複数の店が連なる立地であり行列が行列を生む

≪利用時以外は予約が取れないお店≫
基本的に、予約以外では利用できないお店であり、その予約は利用時しか
出来ません(予約しようとしても電話が繋がりません)。
※予約キャンセル等があった場合は、予約なしで利用できることもあります。

利用時の2ヶ月先迄しか予約できない一方で、利用した人数以上の予約をする
顧客が多いため(4名で利用し各人が4名の予約を取ると合計で16名になります)、
ディナー利用の場合、ランチしか予約できないことがあります。
このような場合、本当はディナー利用を希望していても、予約が途切れてしまうと
次回利用が困難になるため、ひとまずランチを予約し、次回にディナーを予約する
ケースが少なくないと考えています。
結果として、ランチもディナーも繁盛します。

ディナーのコースは2種類(おそらく品数の違い)であり、予約時に決定します。
事前に、それぞれのコースの人数が把握出来るため、効率的な人員配置及び
食材ロスの削減が可能となり、それは利益率の向上に繋がっていくものと
推測されます。

飲食店の例を不動産に当てはめてみると、味は立地やデザインを含めた建物のグレード
(ハード)であり、工夫は付加価値やアイデア(ソフト)であるような気がします。
2つのお店の工夫を不動産にそのまま取り入れることは出来ませんが、
考え方等、何らかのヒントになるような気がします。
また、不動産はハードの劣る部分をソフトで補う傾向にあるような気がしますが、
優れたハードこそ、ソフトを充実させる意味があると思えてきます。


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