不動産コンサルタントのつぶやき

名南財産コンサルタンツ 不動産事業部 公式ブログ

2021年05月

分譲マンション、無料駐車場を廃止した方が収益力は上がる!?

私は分譲マンションの理事長をしており、マンションの資産価値をあげるために日々知恵を絞っています。

さて、今年度は無料駐車場の有料化にチャレンジしています。多くのマンションも同じだと思いますが、駐車場使用料は日々の管理費用として利用されて余剰金を修繕費口へ貯蓄している構造になります。

多くのマンションと同じで、私のマンションも将来の修繕費用が足りなくなるため定期的に修繕積立金の引き上げが必要だと管理会社より言われていますが、今年度は修繕積立金を調整の上、無料駐車場を廃止し駐車場使用料を引き上げることが必要だと、説明会を実施するなど住民の方へ訴え続け、6月の総会で決議していただくことになりました。

私のマンションでは、分譲時に無料駐車場に惹かれて購入を決めたという方もいらっしゃいましたが、無料であるがゆえに、自家用車を手放した場合でも駐車場が返却されないため、他の方へ貸し出すことができません。返却していただき他の住民の方へ2台目の駐車場として貸出しすることができれば管理組合の収入は増えるはずです。

マンションの土地は建物と一緒で、住民全員で部屋の面積の割合で共有しており、税金を負担している資産なので、空いている駐車場を希望者に貸し出して収益を上げるなどの資産活用は重要なことだと考えています。

さて、修繕積立金を引き上げるのも、駐車場使用料を引き上げるのも、どちらも修繕積立金を積み立てることに変わりはありません。また、将来駐車場を手放す場合は、駐車場使用料(間接的に管理費・修繕積立金になる)の負担が減ります。返却された駐車場は他の住民の方が利用し、管理組合としての収入は減らない構造にしています。本制度は一石三鳥だと考えていますが、なかなかお金の流れは理解されず、説明会終了後のアンケートでは3割の方が反対されました。「無料」というのを覆すのも大変だと感じています。

制度改定前        制度改定後
修繕積立金  10,000円  修繕積立金     6,000円
駐車場使用料     0円  駐車場使用料    4,000円
合   計  10,000円   合   計    10,000円
※返却された駐車場は、月額5,000円とし他の住民の方へ貸し出す構造です。

さて、6月の総会では住民の皆様はどのような判断をされるのか。不安もありますが楽しみにしています。

駅からの距離と不動産の資産価値

2021年5月15日、土曜日の「NIKKEIプラス1」1面 何でもランキングに、
「マンション選び プロはここを見る」という記事が掲載されていました。

中古・新築ともに、
・駅との距離(中古2位、新築1位)
・環境や雰囲気(中古3位、新築2位)
が上位にランキングされていました。

「環境や雰囲気」は個人の好みによるところもありますが、
「駅との距離」は明確な基準であり、不動産広告では「徒歩1分は80m」と
定められています。中古マンションが高く売れる条件の一つと考えられ、
不動産取引において価格に影響を及ぼす重要な材料にもなります。

では、実際、駅からの距離が近い方が資産価値は高くなるのでしょうか?

国土交通省が平成30年地価公示で「最寄り駅等からの距離別平均変動率」
(駅からの距離で地価がどの程度変動しているか)というデータを公表しています。

◆駅距離区分別平均変動率(住宅地・全国)
0.5㎞未満   +1.3%
0.5~1㎞未満 +0.9%
1~1.5㎞未満 +0.3%
1.5~2㎞未満 +0.0%
2㎞以上になると、下落に転じています。

データで見ても、駅からの距離は不動産の資産価値に影響を与えると言えそうです。
変動率がプラスとなっている1.5㎞というと、駅から徒歩約19分、結構遠く感じます。
やはり、個人的には徒歩10分以内が近いと感じるギリギリのラインかと思います。

在宅勤務等の普及で、住まい選びの基準も変化している可能性はありますが、
その影響はまだ限定的です。
将来、賃貸や売却も視野に入れてマンションを購入される場合は、
やはり駅との距離が近い物件を選ぶ方が良いでしょう。

ウッドショック!

今、住宅業界において「ウッドショック(木材不足)」という言葉が飛び交っています。
住宅用の構造木材の供給不足で、国内にある在庫や多少ある輸入材を多くの業者が
取り合う事態に陥っているとのことです。


実際、筆者のお客様である工務店様も、木材不足の影響で一部の部材が入手できず、
お客様に着工時期を1ヶ月遅らせてもらったという話を聞きました。


そもそもの根源は、報道によるとコロナ禍でアメリカ・中国の木材需要の拡大とコンテナ
不足やコロナ禍による貨物船の減便等による物流事情も加わり、世界中で木材の奪い
合いが始まっているとのことです。


新型コロナの影響による木材の需要増なので、新型コロナが収束していく頃が、木材不
足の転換期となるようです。


東海エリア(特に名古屋市内)においては、戸建業者等による土地購入意欲は相変わら
ず旺盛で、ウッドショックによる土地購入意欲の減退等は考えづらいですが、今後の動
向については注視していきたいと思います。

空きスペースの活用

先日のテレビの特集で、「銀行ATMの跡地」の活用が取り上げられていました。
金融機関の統廃合、ATMの提携による設置台数の削減後の取り組みとして、
パン屋やプリン屋等がATM跡地を利用して出店しているとのことでした。

金融機関の統廃合の流れのなかで、三重県の三重銀行と第三銀行が統合し、
5月1日から三十三銀行として業務が開始されましたが、この流れは続くと
想定されます。

また、店舗の軒先のスペースをインターネット上で時間貸するようなサービスを
提供している専門業者もあり、時代とともに活用方法は多様化しているように感じます。
(コンビニ跡地についても、家族葬向けの店舗やコインランドリー等の出店が目立ちます。)

不動産の活用というと、ある程度まとまった土地があり、それを定期借地として
一括で貸すか、アパートや店舗を建築するといった方法以外にも、様々な活用法が
工夫次第で存在します。(ある程度、活用できる需要があることが前提ですが。)
不動産の活用でお悩みがあれば、様々な活用法がご提案できる可能性がありますので、
お悩みがあればぜひご相談ください。
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