不動産コンサルタントのつぶやき

名南財産コンサルタンツ 不動産事業部 公式ブログ

2022年11月

東京都臨海部の地下鉄新線計画

11月25日、東京都が地下鉄新線の事業計画案を公表しました。

報道などによると新線は東京駅から臨海エリアの有明・東京ビッグサイトまでの6.1kmを結び、事業費は4,200億~5,100億円で2040年ごろの開業を目指すとのことです。
将来的にはJR東日本の「羽田空港アクセス線」や「つくばエクスプレス」との接続も検討されるそうです。

今後、人口減少が見込まれるなかで地下鉄新線計画? という声も聞こえてきそうですが、全国から若年層を中心に人を引き寄せている東京都心部では当面は人口減少とは無縁で、今回の地下鉄新線の主な敷設エリアとなる中央区の将来推計人口は2015年と比べて2045年では約35%も増加すると予測されていることから、莫大な税金を投入しての新線計画には一定の合理性があるのかもしれません。

翻って、弊社のある名古屋では2011年3月に地下鉄桜通線の野並・徳重間4.2kmが開通して以降、地下鉄新線の開通はなく、今後の地下鉄新線や延伸の予定も皆無です。

すでに名古屋では地下鉄の路線網が完成されていると見るか、車社会だから仕方ないと見るか評価は分かれそうですが、都市としての勢いの差を感じさせるニュースではありました。

建物状況調査(インスペクション)とは?

先日、お客様から、お住いの建物の状況を確認し、リフォームするのか建て替えるのかを検討したいと連絡をいただきました。

建物の現状を確認することを建物状況調査(インスペクション)と言います。

インスペクションで調査する箇所は?
  • ○構造耐力上主要な部分(柱や基礎など)
  • ○雨水の侵入を防止する部分(屋根や軒裏など)
  • ○給排水管(水漏れや排水不良など)
  • ○シロアリ など

宅建業法における建物状況調査について、平成30年4月1日より、既存住宅状況調査技術者が既存住宅状況調査方法基準に従って行う既存住宅状況調査の結果が、既存住宅の取引における重要事項説明の記載対象となりました。

既存住宅の売買において、インスペクションは、引渡後の不足のトラブルを防ぐ上で重要であることから急速に普及しています。

さて、今回は不動産売買を伴う調査ではありませんが、現状の建物の状況を確認して、リフォームもしくは建て替えの判断をするのにも、インスペクションは良い判断材料になります。また、不動産売買によるインスペクションについて基本の
調査範囲はありますが、ご自身が気になる箇所についてはオプションで追加することもできます。

例えば、鉄筋コンクリートの建物の場合、鉄筋コンクリートの劣化状況を確認するために、コンクリートの圧縮強度試験や中性化試験などがあります。

一昔前に比べ、インスペクションを実施する会社も増えており、価格も透明性が上がったように思います。建物の現状を把握する際にインスペクションは有用ですので、ぜひ活用をお勧めします。

無電柱化

無電柱化という言葉を見聞きししばらく経ちますが、2020年度の普及率トップ3をみ
てみると、1位が東京23区で8%、次いで大阪市の6%、名古屋の5%の順となってい
ます。

無電柱化は、落雷・台風・浸水・地震・火事・竜巻に強く、電柱に比べ災害対策になるこ
とは周知されており、景観向上や電柱を利用して敷地への侵入を防止する防犯効果などの
面からもメリットがあるにも関わらずなかなか普及していません。

筆者が勤務する名古屋市でも、無電柱化率日本一を目指し、2019年3月に「名古屋市
無電柱化推進計画」が策定されましたが、なかなか進まないとの報告もあります。
報告には、電力会社や通信会社などの利害関係者間の調整の難しさも問題として挙げられ
ています。
無電柱化に対する何らかの法的規制があるロンドンやパリの他に香港やシンガポールでも
無電柱化率100%です。
日本においても法的規制を設けないと普及率向上は難しいと言われますが、人々の景観に
対する意識の差も影響していると思われます。

防災・美観の観点からも無電柱化の普及は大切な取組みであるため、無電柱化の取組みや
無電化普及率の推移に関しては、今後も注目していきたい思います。

SDGSと日常

先日、部屋の衣替えをしているときのお話です。
衣替えをしていると収納に関する消耗品(ガムテープやゴミ袋)や
家電の買い替えを行っている際に気が付いたのですが、
同じ商品を同じ価格で購入しても、品質が劣化しているなと感じることが
多々あります。

例えばガムテープ、同じ価格のものでも、新しく購入すると
全然分厚くなく、セロテープの延長程度の厚さしかありません。
また、家電も同じ商品を購入する場合、大体は同じものではなく
リニューアルされているのですが、リニューアルと言いながら
プラスチックが薄くなったり、明らかにコストダウンしただろうなという
ことが分かります。

この流れは住宅建築にも波及しており、「高くて高級なもの」が良いものではなく、
「環境保護を考えているもの」が良いものであるとの意識の変化も出てきています。
細かい部分で言えば電灯のスイッチの素材がプラスチックから樹脂材に変わったり、
これも時代の価値観の変化だと感じます。

もちろん円安・コスト高による影響も大きいと思いますが、考え方を変えれば
SDGSの考えに沿っている側面もあるなと感じます。
使う資材が少なくなればそれだけ地球環境資源の保護にもなりますし、
そういった考え方も一つだなと感じています。
(日本の品質が落ちたなと悲しい気持ちもなくはありませんが。。。)
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