不動産コンサルタントのつぶやき

名南財産コンサルタンツ 不動産事業部 公式ブログ

2023年03月

2023年地価公示

「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2023」で日本が劇的な優勝を果たし日本中が歓喜に沸いた3月22日水曜日。その夕刻に2023年の地価公示が発表されました。

全用途の全国平均では前年比プラス1.6%と2年連続の上昇となり、地方圏では札幌・仙台・広島・福岡の地方中枢4市を除いた住宅地がプラス0.4%となり、1995年以来28年ぶりの上昇となりました。
個別地点の上昇率トップ10(全用途)は以下の通りです。

2023032601


みごとに北海道内一色となっています。なかでも北広島市が5地点ランクインしており強さを感じさせます。

「北広島-1」(北広島市共栄町)は昨年に引き続き上昇率トップになりました。

昨年の地価公示発表直後に北海道に出張した際、現地を見る機会がありました。

2023032602


現地は、プロ野球の北海道日本ハムファイターズの新本拠地であるエスコンフィールドHOKKAIDOのすぐ近くで、数年後には近くを走るJR千歳線に新駅も開設される予定です。

駅からは距離がやや離れているものの区画が整った落ち着いた住宅街となっています。

札幌市内の地価が高騰しており、割安な郊外で広い敷地を確保したい需要が強まっており地価の上昇圧力となっているようです。

個人的にもう一か所注目したいのが熊本県の菊陽町です。

世界最大手の半導体メーカーであるTSMCが新工場を建設中であり地価の上昇要因となっています。

三大都市圏や地方中枢4市以外の地方部では、需給が低調で地価が伸び悩んでいる場所が多いなか、こういった上昇要因がある場所とそれ以外の場所の二極化が今まで以上に進んでいくのかもしれません。

別荘地の管理費問題(必ず支払う?)について

先回のブログで相続土地国庫帰属制度をご紹介しました。

なぜこの制度をご紹介したかというと、山林や開発倒れの土地など、売却が困難な不動産を相続する方のほとんどが、お金を払ってでもそれらを処分したいことを経験で知っているからです。

山林や開発逃れの土地などの処分の相談を受けると、それらを買い取る専門の業者を紹介するなどして処分してもらっていますが、処分できない不動産があります。

その一つが、所有している限り管理費を払い続けなければならない別荘地です。管理費を請求される別荘地では、建物が建っていない未利用の場合でも毎年管理費が請求されることがあり所有者を悩ましています。

先ほどの専門業者の場合、管理費が発生している土地の買取は不可のため、悩ましい問題です。

また、先回ご紹介した相続土地国庫帰属制度でも、法務省の相続土地国庫帰属制度に関するQ&Aで「管理費の支払を巡ってトラブルになるような別荘地は、引き取ることができない可能性があります。」と記載されているなど、制度利用にはハードルがあります。

さて、お客様の相談を受けたある別荘地の件で調査をしていると、消費者庁が掲載している「ひょうご消費者ネットとハートランド管理センター株式会社の訴訟に関する控訴審判決について」の裁判資料に行きつきました。

上記の判決では、争いになっている別荘地に土地を所有している限り更新される管理契約は、消費者契約法第10条により無効であるとしました。

この判決が確定すれば、管理契約は自動更新しないことになりますので、管理の継続契約を希望しない場合は、管理契約は解除され管理費の負担はなくなります。

ただし、管理会社側が控訴しましたので、最高裁(この時点で日程確認できず)まで最終判決は持ち越しとなりました。別荘地の管理費は別荘地を所有し続ける限り払い続けなければならないのか?払わなくてもいいのか?自分の業務の中では重要な裁判になっています。

引っ越し代

毎年のことですが、3月中旬から末までは転勤や進学などの引っ越し繁忙期です。

昨今の燃料費や物価の高騰で、引っ越し代の値上げ対応行っている業者もある中、2024年4月より、自動車運転業務における時間外労働時間の上限規制が設けられるとの報道がありました。
トラックドライバーの長時間労働を改善するため、時間外労働時間上限が年間960時間に規制されます。この規制により、ドライバー1日の労働時間が短縮され、走行可能距離が2割程度減少されると予想されています。
また、引っ越し業界でも長距離引っ越しの場合、乗車するトラックドライバーの増員(交代要員)が必須となり経費が嵩むことから、今後、長距離対応に応じなくなる引っ越し業者も出てくるかもしれません。

慢性的な労働者不足もあり、通常期・繁忙期のいづれにおいても引っ越し代の相場が上がることは避けられず、繁忙期の引っ越しを断られるケースが増えてくるかもしれません。

転勤に伴う引っ越し代は会社負担となるケースが多いですが、進学や自己都合による転居などの自費での引っ越しは値上げの影響を直接受けるため、時間に余裕を持った計画的な対応が今まで以上に必要となると思われます。

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今日は、その内容をご紹介できればと思います。

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Q.親が亡くなりました。相続人は、兄、私(次男)、弟です。兄弟間の話し合いで、
親と同居していた私が実家を相続し、その他の財産を兄と弟で相続することが決まりました。
さて、実家についてはどのような手続きを踏めばいいでしょうか。

 

A.相談者様が不動産の所有者になったことを示すには、登記が必要です。本ケースの場合、
法定相続と異なる持分で不動産の相続登記をすることになるため、まずは遺産分割協議書を
作成していただくことになります。遺産分割協議書とは、相続人の間で遺産分割の協議をし、
その内容を記した書類です。

 

これには戸籍等の書類を収集したり相続人全員分の印鑑証明書を添付して実印を押印したりする
必要があり、作成には時間がかかることが想定されます。作成して相続登記がなされるまでの間は、
一時的に相続人全員で共有している扱いになります。

 

そのため、仮に兄弟間で遺産分割協議書を作成するまでの間に、兄や弟に相続が発生すると、
相談者様が実家を単独で所有するための手続きが増えます。実家を相談者様が引き継ぐ内容の
新たな遺産分割協議書を兄や弟の相続人と作成する必要があるためです。

 

上記のようになることを避けるためにも、遺産の分割内容が決まっているのであれば、
早めに遺産分割協議書を作成し、相続登記を行って権利を公に確定させることが必要です。

ここまでがメルマガの内容です~

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