不動産コンサルタントのつぶやき

名南財産コンサルタンツ 不動産事業部 公式ブログ

2024年09月

令和6年都道府県地価調査

 

国土交通省より、9月17日に令和6年都道府県地価調査が公表されました。

 

都道府県地価調査とは、土地取引規制に際しての価格審査や地方公共団体等による買収価格の算定の規準となることにより、適正な地価の形成を図ることを目的として、国土利用計画法施行令第9条に基づき、都道府県知事が毎年1回、各都道府県の基準地(令和62024)年は全国21,436地点)について不動産鑑定士の鑑定評価を求め、これを審査、調整し、一定の基準日(71日)における正常価格を公表するものです。

 

私が勤務している愛知県でも県内54市町村、903地点(宅地883地点、林地20地点)の基準地について、地価調査が行われており、県の平均変動率は、全ての用途において4年連続で上昇し、住宅地及び商業地の上昇幅は拡大しておりました。

愛知県内の地域別住宅地及び商業地の平均変動率は下記のとおりです。

 

.住宅地                 2.商業地

・名古屋市  変動率4.3%(昨年3.9%)  ・名古屋市  変動率5.8%(昨年5.3%)

・尾張地域  変動率2.1%(昨年1.4%)  ・尾張地域  変動率2.3%(昨年1.7%)

・知多地域  変動率1.9%(昨年2.3%)  ・知多地域  変動率1.4%(昨年1.5%)

・西三河地域 変動率2.6%(昨年2.9%)  ・西三河地域 変動率3.8%(昨年4.2%)

・東三河地域 変動率0.1%(昨年0.0%)  ・東三河地域 変動率0.8%(昨年1.0%)

 

最も大きい上昇率を示した地点は、住宅地では「千種(県)-7(橋本町2丁目)」(16.9%)、商業地では「千種(県)5-5(末盛通5丁目)」(17.4%)でした。どちらも地下鉄東山線本山駅周辺エリアであり、住宅地については優良住宅地域として住宅需要が強く取引が活性化し、高値取引も多くみられるため地価が上昇していると考えられます。また商業地についても、賃貸マンションや分譲マンションの開発需要が高まっており、その影響で地価の上昇につながっているのではないかと予想されます。

 

また最後に、名古屋市内で最も基準地価格が高かったのは、「名駅3丁目2701番外(名駅三丁目2812号」〔大名古屋ビルヂング〕」で19,600,000/でした。

 

皆様も一度ご自身が住まわれている地域の地価、またその動向について調べてみてはいかがでしょうか。

令和5年度 住宅市場動向調査について

国土交通省が、7月30日に「令和5年度 住宅市場動向調査」を公表しました。

この調査は、国土交通省が、個人の住宅建設に関して影響を受けたことや資金調達方法等についての実態を把握し、今後の住宅政策の企画立案の基礎資料とすることを目的として、平成13年度から毎年度実施しているものです。

調査対象者は、令和4年度中(令和4年4月~令和5年3月)に住み替え・建て替え・リフォームを行った世帯が対象で、注文住宅、分譲住宅、中古住宅、民間賃貸住宅及びリフォーム住宅の利用関係別に、住み替え・建て替え前後の住宅、世帯の状況、住宅取得等の資金調達の状況等調査を行っています。

公表された調査結果の中で私が気になったのは、分譲戸建住宅取得世帯の30%は、元々注文住宅を希望していたことです。

①注文住宅取得世帯
元々の希望住宅 ①注文住宅91.1% ②分譲戸建住宅3.0% ③分譲マンション1.4%      
        ④中古戸建住宅1.1% ⑤中古マンション0.4%

②分譲戸建住宅取得世帯
元々の希望住宅 ①注文住宅30.0% ②分譲戸建住宅58.0% ③分譲マンション3.3%      
        ④中古戸建住宅1.8% ⑤中古マンション0.0%


③分譲マンション取得世帯
元々の希望住宅 ①注文住宅3.6% ②分譲戸建住宅4.0% ③分譲マンション83.1%      
        ④中古戸建住宅0.8% ⑤中古マンション2.8%

④中古戸建取得世帯
元々の希望住宅 ①注文住宅5.0% ②分譲戸建住宅10.7% ③分譲マンション0.7%      
        ④中古戸建住宅63.5% ⑤中古マンション7.0%

⑤中古マンション取得世帯
元々の希望住宅 ①注文住宅1.7% ②分譲戸建住宅1.4% ③分譲マンション12.5%      
        ④中古戸建住宅6.2% ⑤中古マンション69.6%

当たり前ですが、注文住宅は、土地がないと建てられません。敷地の取得方法として、相続や贈与などもありますが、多くの方は購入されます(令和5年度では、63.5%の方が購入されています) 。気に入った土地と出会えれば良いのですが、出会うまでずっと探し続けるわけにもいかないといった理由があると思います。また、分譲戸建住宅となっている土地は、個人では購入の難しい大きな土地を建売業者が購入し区画割して分譲しています。そのため、良い立地の土地も多いのです。そのような理由から、注文住宅を検討している世帯でも希望する土地と出会えなかった30%の世帯が、気に入った立地にある分譲戸建住宅の購入を決められたのだと推測しています。
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