旭化成建材の杭打ち工事データ改ざんの件が、今後の不動産市況に与える影響を私なりに考えてみました。

○杭打ち工事に対する不信感が生じるかもしれない
 旭化成建材の別の担当者でもデータ改ざんが確認されており、今後の調査次第では、一担当者から会社全 
 体の問題に広がる恐れがある。そうなると、同業他社についても、同様の調査を求められる可能性があり、
 他社でもデータ改ざんが確認されると、杭打ち工事自体に対して不信感が生じるかもしれない。

○築後経過年数の長い物件は敬遠される様になるかもしれない
 杭打ち工事においてデータ改ざんが無かったことが確認できない物件については、市場から敬遠される恐れ
 があり、その確認が困難であると予想される築後経過年数の長い物件は、その多くがそれに該当するかもし
 れない(旧耐震基準の物件と同じ様な評価を受けることになるかも)。

○建築費は更に高騰するかもしれない
 杭打ち工事におけるデータ改ざんを皆無にするためには、今まで以上の作業と時間が必要になり、結果として
 建築費が上昇する。また、データ改ざんに伴い建替えを行う物件が出始めると、人手不足から人件費が上昇
 し、建築費は更に高騰するかもしれない。

○新築物件は都市圏に集中するかもしれない
 建築費が高騰すると、新築に伴う経済価値を求められる様になる可能性があり、新築物件は、都市圏に集中
 するかもしれない。そうなると都市圏への更なる人口集中が懸念される。

以上は、私の悲観的な予測であり、予測が外れることを願っています。