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香港・マカオ紀行 ~3.国境を越えて中国に行ってみた

前回まで

香港・マカオ紀行 ~1.香港編

香港・マカオ紀行 ~2.マカオ編(その1)

③ 香港・マカオ紀行 ~2.マカオ編(その2) 

 

今回の旅行、基本的には集団行動でしたが、1日だけ自由行動がありましたので、国境を超えマカオに隣接する中国広東省の珠海市という街に行ってきました。1999年までマカオはポルトガル領で中国とは違う国でしたし、現在も中国の特別行政区という位置付けですので往来にはパスポートが必要です。そうはいっても陸続きなので簡単に歩いて行き来できてしまいます。 


 それでは、写真で様子をお伝えします。

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 マカオの高層住宅群を望みながらボーダーゲートに向かいます。巨大カジノリゾートであるギャラクシーマカオからは各方面に無料のバスが運行されており、中国との国境であるボーダーゲート行きのバスも頻繁に出ています。これに乗れば国境にまっしぐらです。

 

 











 

  
 オ18111603ドロオドロしく“冤”とある上に習主席なんちゃらと書いてあるので悪口かな、と思ったのですが、さすがにそういうことはマカオではあり得ません。“冤”は中国語では“歓迎”の意のようです。また“習主席快救救澳門海一居同胞”とあるのは“習主席がマカオの同胞を速やかに救ってくださる”というような感じのようです(違っていたらすみません)。


















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 マカオ側の国境に到着しました。

 
















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 多くの人が行き来しています。中国側の人にとってもマカオは身近に来られるところなのでしょう。

 




















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 中国側に入りました。少し歩いただけなのにマカオ側とは明らかに雰囲気が違います。

 














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 せっかくなので街をプラプラ歩いてみます。治安のよいマカオとは違い、ここは中国。少しだけ緊張感を持って歩きます。不動産屋さんの店先が気になるのは職業柄でしょうか。

 


















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 日本のダイエーを彷彿させるようなスーパーマーケットがあったので行ってみることにします。

 














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 店内は日本にもたまにある、古ぼけたスーパーという感じでした。

 



























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 駅の方に行ってみます。中国は日本以上に高速鉄道網が張り巡らされており、ここ珠海にも新幹線が乗り入れています。

 



















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 珠海から広州に出ればそこから中国各地に行けますし、香港にも行けます。ネットで調べたら珠海から北京まで行く夜行新幹線も走っているそうです。

 













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 今回はあまり時間がないので新幹線には乗れません。国境に戻る道すがら地下街を歩いてみます。レインボーな色遣いは日本にはあまりない雰囲気です。

 

























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 ビルに掲げられたスローガンをみるとさすが中国、という感じがします。

 




















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 再び国境を超えマカオに入りホテルに戻ります。テレビをつけたら香港のオフィスビル市場の好調さを伝えるニュースが流れていました。

 












 なお、旅行は7月でしたのでこの時点では開通していませんでしたが、10月には「港珠澳大橋」という香港とマカオ・珠海をつなぐ世界最長の海上橋が開通しています。香港・マカオ間はフェリーで約1時間かかっていたのがシャトルバス利用で30分に短縮されています。便利になる一方、香港の独立性が損なわれ中国との一体化がより進むのでは、という指摘もあるようです。個人的には、隣接するマカオと珠海の雰囲気があまりにも違うのには驚きました。中国旅行もしてみたいのですが、精神状態が相当良好なときに行かないと疲れてしまいそうだな、と思いました。

香港・マカオ紀行 ~2.マカオ編(その2)

前回まで

香港・マカオ紀行 ~1.香港編 

香港・マカオ紀行 ~2.マカオ編(その1)


今回はマカオ編のその2です。写真のつづきです。なお、カジノ内部は撮影禁止であったため残念ながら写真はありません。

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巨大統合型リゾート「ギャラクシー・マカオ」のエントランスです。ときおり豪華な噴水ショーが行われ、訪れる者を夢の世界へといざないます。


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ホテルオークラマカオの室内。落ち着いた造りです。香港のインターコンチネンタルではトイレにウオシュレットはついていませんでしたが、こちらでは普通についています。さすが日系ホテルです。


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「ギャラクシー・マカオ」のプール。ナガシマジャンボ海水プールもびっくりの波の出るプールや世界一長い流れるプールと至れり尽くせりです。


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世界最大のカジノリゾートである「ザ・ベネチアン・マカオ」です。とにかくビッグスケールです。前回も書きましたが、この施設を運営するのは米国のラスベガス・サンズです。この会社、IR法案が成立した日本への進出を虎視眈々と狙っており、トランプ大統領への大口の献金者でもあることから、大統領を通じて安倍首相にも猛烈アピールをしているとかしていないとか…。


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「ザ・ハウス・オブ・ダンシング・ウォーター」という水上ショーを観にいきました。シルク・ド・ソレイユの舞台美術監督だった方が手掛けているとのことでマカオの新定番スポットになりつつあるそうです。とにかくダイナミックかつ幻想的、人間業とは思えないアクションが織り交ざった大スペクタクルなショーです。ショーの途中で脈絡なくオートバイのジャンピングアクションが始まったのは???でしたが、とても楽しめました。

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食した料理の数々。香港もそうでしたが、マカオも非常に料理のレベルが高く、日本にいるのと遜色ない食事がいただけます。おかげで数キロ太って帰国しましたが…。なお、中華料理は前半で飽きてしまったため、後半はほとんど食べませんでした。


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そうは言っても日本食が恋しくなります。帰国後、その足で一人で居酒屋に駆け込みました。久々のしめ鯖、最高でした。


マカオと中国は陸続きであり、割りと簡単に行き来できます。筆者も自由時間を利用して中国側に少し足を踏み入れてきました。次回はそのときの様子を紹介したいと思います。もうしばらくお付き合いください。





香港・マカオ紀行 ~2.マカオ編(その1)

前回の香港編に続いてマカオ編(その1)です。

 

<マカオの概要>
マカオは正式名称を「中華人民共和国マカオ特別行政区」といいます。香港が英国の植民地であったのに対し、マカオはポルトガルの植民地であった歴史を有しています(1999年にポルトガルから中華人民共和国に返還)。このため往時を偲ぶ歴史的建造物が残されており世界遺産に登録されているとともに、巨大なカジノリゾートが集積し「東洋のラスベガス」との異名を持ち、中国本土を始め東アジアや東南アジア各国から数多くの観光客を集客しています。
マカオの面積は30.8K㎡(東京の山手線の内側の約半分程度)で人口は約65.3万人(2017年)です。人口密度は2.1万人/K㎡と香港や東京の3倍以上という超過密都市となっています。


<マカオの不動産市場>
ガイドの受け売りになりますが、マカオの住宅は高騰しており、通常のファミリータイプのマンションでも“億ション”が当たり前とのことです。このため、隣接する中華人民共和国側の珠海市では受け皿となるべく不動産開発が進められています。このあたり、昨年訪問したシンガポール及び隣接するマレーシア・ジョホールバルとの関係を思い出しました。ただし、マカオと珠海市とは陸続きなので簡単に行き来できます。中国側には簡単に出られますので私も行ってきました。そのときの様子は次回以降、お伝えしたいと思います。

それでは、写真で様子をお伝えします。


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香港・チャイナ・フェリーターミナルから約1時間。マカオ半島側のマカオフェリーターミナルに到着です。出迎えるのは「サンズ・マカオ」。米国のラスベガス・サンズが運営するカジノです。ラスベガス・サンズといえば、シンガポールのマリーナベイ・サンズが有名ですが、マカオでは「サンズ・マカオ」とともに世界最大のカジノリゾートである「ザ・ベネチアン・マカオ」を運営しています。

 

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小雨が舞う中、まずは世界遺産観光に出かけます。写真は「聖ポール天主堂跡」。17世紀の大聖堂の遺跡で、マカオで最も有名な歴史的建造物の一つです。



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アジアの混沌と古きヨーロッパをミックスしたような街並みは歩いていて楽しいです。




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香港では中国共産党によるメディア規制が進んでいますが、ここマカオは比較的自由なようです。なんとなくセンセーショナルっぽい?タイトルの雑誌や書籍が並んでいます。



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昼食はマカオタワーの展望台にあるビュッフェへ。



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マカオタワーではバンジージャンプを楽しむことができます。ギネスにも認定されている「世界一高い建造物から跳ぶバンジージャンプ」です。ただ、日本円で5万円以上かかりますが…。



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展望台から見える向こうのビルですが、あちらは中国・珠海市側になります。



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ビュッフェで食事を摂っていると、悪天候にもかかわらず高い金を払ったチャレンジャーたちがバンジーを跳んでいます。まあ、一生に一度くらいやってみるのも悪くはないのかもしれません。



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バンジーは無理でも高度感を味わいたいのなら、58階の展望台が一部透明になっているので乗ってみてください。



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筆者は全く平気なのですが、ダメな人はダメなようです。へたり込む同行者の図です。

 

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さて、ホテルに向かいます。宿泊するのは「ギャラクシー・マカオ」という巨大統合型リゾートにあるホテルオークラです。バスで近づくにつれ巨大さに圧倒されそうになります。


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ホテルオークラにチェックインします。日系だけあって“和”な落ち着いた雰囲気です。

 

長くなったので今回はここまでとします。

香港・マカオ紀行 ~1.香港編

社内のとある旅行に参加させていただき香港とマカオに行く機会がありました。不動産に携わる者が見た香港・マカオということでそのときの様子を何回かに分けてお伝えできればと思います。初回は香港編です。 

<香港の概要>
香港は正式名称を「中華人民共和国香港特別行政区」といい、1997年に英国から中国に返還されて以来、いわゆる「一国二制度」(社会主義と資本主義が併存)が実施されています。面積は1106K㎡(東京都の約半分)で人口は約734万人(2016年)です。マカオ、シンガポールに続いて世界第3位の人口密度を有します。

経済面では、「自由貿易港」として知られ、あらゆるビジネスに「自由放任」が認められており、世界中の企業が香港にアジア拠点を構えており、世界的に見ても極めて高い競争力を持つ世界都市の一つであるといえます。 


<香港のオフィスマーケット>

外資系不動産会社であるCBREが公表している世界のプライムオフィスの賃貸コスト調査によると香港・セントラルが世界で最もオフィスコストが高いという結果となっており、年間の総賃貸コストは1平方フィートあたり307米ドルとのことでした。2位がロンドン・ウエストエンド(235米ドル)、3位が北京・金融街(201米ドル)と続き、4位に同じく香港の九龍(190米ドル)が入っています。なお、東京は第8位で171米ドルとなっています。このように香港は東京をもはるかに凌ぐ世界で一番賃料が高い都市なのです。

 
さて、写真を交え様子をお伝えしましょう。

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セントレア発10時10分のキャセイパシフィック533便で出発です。機材はボーイング777-300。なぜかボーディングブリッジではなくバス移動でタラップからの搭乗でした。



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機内の様子。比較的空いています。機内食を食べたり、シートモニターで映画を観たりしていたら香港までの4時間はあっという間です。


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香港国際空港に到着。ターミナル間はシャトルトレインで移動します。


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空港から市内まではエアポートエクスプレスで移動します。車窓からは高層住宅を望むことができ香港に来たことを実感します。


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ホテルにチェックイン後、夕食まで時間があるので尖沙咀(チムシャツォイ)の街を探索します。尖沙咀は九龍側の中心商業地であらゆる種類の店が建ち並んでおり、世界中の人々が行き交っています。いかにも香港らしい景色です。


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アイ・スクエアという商業施設にあるレストランの案内です。丸亀製麺やらーめん山頭火など日本で馴染みのある店も入居しています。


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ちょうど台風の通過後で夜は荒れ模様の天候。残念ながら1日目は夜景観賞はできませんでした。



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香港での宿泊はインターコンチネンタル香港。個人旅行ではこれほどラグジュアリーなホテルに泊まることはありえないので大感動です。ジャグジーを備え付けたプールに何度も入ってしまいました。


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尖沙咀からMTRで中環(セントラル)へ。大雨で移動もままなりませんが、ピークトラムの駅を目指します。写真左側のビルは中国銀行タワーで香港のお札にも印刷されるなど香港を象徴するビルです。



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ピークトラムに乗車。ビクトリアピークを目指します。



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ビクトリアピークにあるピークタワー展望台からの景色。超高層ビルの多さに圧倒されます。写真左側一番奥の高いビルは2010年に完成した地上118階建・高さ484mの環球貿易広場で世界で4番目の高さを誇ります。


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食した料理の数々。ただ、中華料理が続くと飽きてきて、しばらく中華料理はいいやという気になってきます。



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2日目の夜に尖沙咀のプロムナードから素晴らしい夜景を見ることができ大満足でした。 


香港、山が海に迫っているところにビルが建ち並んでいるという点においては、日本の都市でいうと神戸に似ている感じがしますが、そこに東京以上の密度で超高層ビルが建ち並んでいる景観はただただ圧倒されてしまいます。交通網も発達しており、治安もそれほど悪くはなく、とても旅行しやすい場所だと思いました。

マレーシア・ジョホールバルと不動産投資

前回、東南アジア三カ国(タイ、マレーシア、シンガポール)の旅をした、ということをブログで触れましたが、鉄道の旅が好きなことから、マレーシアのクアラルンプール(KL)からシンガポールまでは鉄道を使って陸路で移動しました。

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クアラルンプールから最新型の特急列車に乗って2時間強。途中、Gemasという駅で旧型の客車列車に乗り換えさらに約4時間。トータル6時間でマレーシア最南端、シンガポールとの国境の都市であるジョホールバル(JB)に到着します(なお、KLからJB間を鉄道で移動するのは相当の物好きです。バスのほうが快適ですし、LCCをはじめ航空便も数多く飛んでいます)。

 

ジョホールバルといえば、サッカー好きの方なら『ジョホールバルの歓喜』を思い出されるのではないでしょうか。時は1997年11月、サッカー日本代表が翌年のFIFAワールドカップ・フランス大会のアジア最終予選の代表を賭けてイラン代表と戦い、見事勝利を収めてワールドカップ本選初出場を決めた熱戦の舞台となった地です。

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さて、このジョホールバルという都市ですが、不動産投資の世界でも注目を集めています。先ほど触れたように世界有数の国際金融都市であるシンガポールとジョホール水道と呼ばれる海峡を隔て国境を接しています。海峡には橋が架けられており両国間を容易に行き来することができます。

 

シンガポールは東京23区と同程度の面積に約560万人の人口を擁する都市国家であり、物価水準は世界一といわれています。当然、不動産価格や賃料も高額であり、シンガポールの賃料水準は東京を凌ぐといわれています。そこでシンガポールに隣接するジョホールバルの不動産価格や賃料水準の安さが着目され、コンドミニアムなどの開発が盛んに行われるようになりました。


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 ジョホールバルでは2006年から『イスカンダル計画』といわれる計画が進められています。これは東京都とほぼ同じ面積である2200平方キロメートルを開発し、2005年時点で130万人だった人口を2025年には300万人にまで増やそうとする壮大な計画であり、総投資額は約10兆円といわれています。

 

マレーシアでは日本人もマレーシア国内の不動産を購入できることから、このイスカンダル計画に乗っかりジョホールバルにコンドミニアムなどの不動産を購入した日本人が数多くいます。

 

しかしながら、イスカンダル計画自体がかなり大風呂敷を広げた感がありますし、そもそもシンガポールという国自体、マレー人が主流派であることを嫌った華人が独立して創った国ですので両国の関係はあまりよくありません。そのためなのか、シンガポール人からするとジョホールバルは治安の悪い町というイメージが強いようですし、両国間の人の往来は多いにもかかわらず国境の橋は一本しか架けられておらず、渋滞は慢性的です。シャトル列車も走っているのですが、ローカル線並みの運行頻度で、どうもやる気は感じられません。

 

そういったことを知ってか知らずか期待先行のバブル的な開発が続いているのが現状とのことです。中には、建てるだけ建てたもののまともな管理が行われておらず半分廃墟化しているような物件もあると聞きます。

 

このようなことが知られるようになり、日本人は少しずつ引き始めているようです。代わりに担い手になっているのが中国人とのことです。チャイナパワーはジョホールバルを変えていくのでしょうか?  本国の方が大変になれば、投資マネーはサッと引いてしまうような気もするのですが…。

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