名古屋市守山区の中志段味の土地区画整理事業が問題になっているようです。
名古屋市守山区の志段味地区では1980年代から上志段味、中志段味、下志段味、吉根に
分けて土地区画整理が行われてきました。
吉根、下志段味、上志段味では道路の整備や商業施設の出店など着々と進んでいますが、
中志段味だけ土地区画整理事業が進んでいないようです。
中志段味特定土地区画整理事業は平成7年から始まり、当初は10年間で終了する
予定でした。
しかし、土地の利権者が2000人を超すなどの理由から事業は遅れ、
進捗率は2018年9月時点で44.8%と遅れており、総工費は425億円と
費用が当初の計画より大幅にかかっております。
また、保留地の売却面積も計画の5%未満と進んでいません。
そして、事業を継続すると、総事業費が800億円を超え、利子も含めると
1000億円を超える可能性があるようです。
吉根、下志段味、上志段味では土地の利権者が1000人程度なので、他の地域と比べて
約2倍の数の交渉をしていかなければならないので当然時間も費用も掛かります。
しかし、名古屋市が事業の縮小を組合に伝えたという情報もある中で、
状況を変えうるニュースがありました。
コストコが出店を検討している中志段味の土地を、中志段味特定土地区画整理組合が
大手商社と売買契約を結ぶ覚書を結び、大手商社から土地を借りる形でコストコが
出店するようです。
正式な発表ではありませんが、コストコができれば中志段味地区への期待感から
地価が上がり、また保留地の売却も進むのではないかと個人的には思います。
また、コストコには商品の大量買いのため車で来る方がほとんどだと思いますが、
下志段味特定土地区画整理事業で「守山インターチェンジ」ができたため車での
アクセスもしやすいでしょう。
しかし、言い換えるとコストコができるがゆえに、より一層道路の整備を進める
必要性が増したとも言えます。
また、中志段味の道が狭いままでは、下志段味の「守山インターチェンジ」から
上志段味の「歴史の里」や「サイエンスパーク」に行くことに支障がありますので
志段味地区全体の魅力を上げていくためにも、中志段味特定土地区画整理事業を
進めていかなければならないでしょう。