2024年2月22日、日経平均株価が3万9,098円となり、それまでの最高値であった
3万8,915円(1989年12月29日 大納会)を更新し、本日(3月1日)、
4万円の大台に迫る3万9,910円82銭で取引を終了し、終値として史上最高値を更新しました。

一方の不動産価格(公示価格)については、8年以上前の2016年1月1日時点で、
既にバブル期の最高価格を下記のとおり上回っており、実際には、
2015年中にバブル期を上回っていたものと解釈できます。

(公示価格)
1993年1月1日時点 最高価格 3,650万円/㎡
2016年1月1日時点 最高価格 4,010万円/㎡
2023年1月1日時点 最高価格 5,380万円/㎡

つまり、不動産価格のバブル期ピークは日経平均株価より遅く、
バブル期越えは日経平均株価より早かったことになります。
何となく、バブル期の象徴は不動産であったような気がしていましたが、
寧ろ、株価であったのかもしれません。

そこで、株価高騰が不動産価格に与える影響を考えてみました。

不動産投資:不動産より手軽な投資である株の投資妙味増加により、
      不動産投資検討者の減少が懸念されます。
      また、金利上昇よるマイナス影響も懸念されます。

不動産全般:株価高騰により、富裕層を中心に含み益が増加する人が増えるため、
      富裕層が好む不動産の価格については、プラス影響が期待できます。
      一方、株価高騰の恩恵を受けない人は少なくありませんので、
      そのような人が購入を検討されるような不動産の価格は、
      マイナス影響が懸念されます。
      ※株価高騰により、物価と金利が上昇する可能性があるため。

現在、金融資産を多く保有している人とそれほど保有していない人、
好立地の不動産を所有している人と所有していない人では、
所有資産の格差が日々広がっていることになります。
この株価高騰は、いつまで続くのでしょうか?
非常に難しい問題です。