不動産コンサルタントのつぶやき

名南財産コンサルタンツ 不動産事業部 公式ブログ

田上

私の仕事現場レポート「徳島県三好市」の温泉・ホテル譲渡支援

本日は、私の仕事についてご紹介します。

私は主に不動産売買の仲介業をしていますが、それだけではありません。コンサルティング業務や、グループ会社の名南M&Aと連携した不動産M&Aにも携わっており、幅広い分野で活動しています。

今回は、その中でも現在取り組んでいる仕事についてお話しします。

このたびご縁があり、徳島県三好市からお仕事をいただきました。ご依頼内容は、三好市が所有する温泉施設「祖谷秘境の湯保養センター」と、ホテル「祖谷渓温泉秘境の湯」の譲渡支援です。

≪温泉施設「祖谷秘境の湯保養センター」と、ホテル「祖谷渓温泉秘境の湯」≫
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私が担当しているのは、現地調査、不動産概要書の作成、取引時に注意が必要な点の確認、現地説明会の実施、契約内容の確認や、契約から引き渡しまでのサポートなど、多岐にわたります。

この仕事を通じて、初めて徳島県三好市を訪れました。三好市といえば、高校野球で有名な「池田高校」があり、親しみを感じたことを覚えています。

名古屋から三好市へ向かうには、岡山を経由して阿波池田駅まで電車で行き、そこからレンタカーで移動します。途中には「大歩危・小歩危(“歩危”は崖という意味だそうです)」と呼ばれるエリアがあり、吉野川を挟んで険しい崖が続きます。都会を離れ、豊かな自然に囲まれて、とてもリフレッシュできる場所です。

≪小便小僧像≫

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また、秘境の湯の近くには長さ45メートルの吊り橋「かずら橋」があります。私も渡ってみましたが、足元から川が見えて揺れるので、スリル満点でした。橋の写真を撮ろうとしたとき、携帯を川に落としそうになったことは今でも忘れられません。

≪かずら橋≫
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秘境の湯は、そんな大自然の中にある温泉が楽しめるホテルです。今回の仕事を通じて、新しいオーナーのもと、多くの方にこの素晴らしい自然を楽しんでいただけることを願っています。

▼「かずら橋」や周辺の観光情報はこちら

▼温泉・ホテルの譲渡先選定に関する情報はこちら
祖谷秘境の湯保養センター及び祖谷渓秘境の湯譲渡先候補者の選定について

数年後に発覚!分譲マンションのタイルの浮き・剥落問題とは?

私が分譲マンションで暮らしており、理事会の運営にも参加していることは本ブログで掲載しているところですが、今回は、私のマンションで現在問題となっている、「タイルの浮き・剥落問題」について記事にしたいと思います。

私のマンションは、誰もが知る大手不動産会社が2012年に分譲したマンションで、本記事を執筆している現在で、竣工後14年を迎えています。

問題となったタイルの浮きは、竣工後5年を過ぎた頃に南面で初めて確認されました。以下に経緯を記しておきます。

マンション前面
≪所々、補修によりタイルの色が異なる南面バルコニーの写真≫

戸境の浮き
≪戸境のタイルの剥がれなども見つかる≫

❶竣工後6年目 4住戸のバルコニーでタイルの浮きが発覚
❷竣工後9年目(1)1住戸のバルコニーでタイルの浮きが発覚
❸竣工後9年目(2)5住戸のバルコニーでタイルの浮きが発覚
❹竣工後9年目(3)1住戸のバルコニーでタイルの浮きが発覚
上記❶~❹については、分譲業者とマンション施工業者が費用負担の上補修

※10年を迎えるにあたり(当時の瑕疵担保責任期間10年が終了するにあたり)、分譲業者が管理組合へ今後のタイルの修繕は行わないとして、「今後同じ事象が起こった場合、管理組合が自己の負担で補修を行う」とする覚書を締結させられる。
※このような覚書を締結する場合は、「施工不良の場合は除く」などの文言があればよかったです。

❺竣工後10年目(1) 1住戸のバルコニーでタイルの浮きが発覚
❻竣工後10年目(2) 1住戸のバルコニーでタイルの浮きが発覚
❼竣工後11年目(3) 4住戸のバルコニーでタイルの浮きが発覚
❽竣工後12年目(4) 2住戸のバルコンーでタイルが剥落し落下

※❺~❼は、管理組合で費用負担をしタイルの補修を実施。❽の修繕費は、現在分譲業者と話し合いになっています。

タイル落下時
≪1階の専用庭に落下したタイル≫

車両に傷
≪1階の専用駐車場の車両に落下したタイル≫

タイルの浮きについての責任は、不法行為責任となります。瑕疵担保責任の場合、最長10年となりますが、不法行為責任の場合、行為があった日から20年で時効期間を迎えます。タイル問題の記事や判例などを確認すると、大体私たちのマンションのように築10年前後で問題が発覚し、不法行為責任を追及しています。

タイルの浮き問題では、タイルの浮き率で、不法行為責任を推認し解決を図ろうとする考えがあります。その一つに、高嶋卓裁判官が大阪地裁に所属する民事調停委員21人の意見を基に作成した論文(2017年9月号の法曹専門誌の判例タイムズ)があります。

≪高嶋裁判官の論文による施工不良判定目安≫
タイトルなし
これとは別に、ロングライフビル推進協会が外壁タイルの修繕計画などを作る際の目安として示す値もあります。それは、外壁タイルの経年浮き率を一年あたり0.5%または0.6%と見るものです。0.6%と見て5年を計算すると3%となります。

その他、高嶋論文のような浮き率による推認を否定した判決もあり、タイル問題は困難です。浮き率をを採用されない判決としては、外壁タイルの浮きや剥落した原因には施工不良以外にも様々な問題があり、浮きがあるからと言って直ちに不法行為責任を認めないとしたものです。

今回、分譲業者と施工会社は、タイルが落下してから、落下した箇所の修繕等、緊急対応をしてくれました(ただし、費用はすべて請求されています)。その際に、ドローンを飛ばして赤外線でタイルの浮きを確認してくれました。ドローン調査の結果、以下のような報告を受けました。

「浮き率について、南面約9.8%、東面約1.4%、西面約5.1%、北面0.4%でありました。南面と西面が他面と比べて高い浮き率にはなっているものの、全体としては約2.9%となるため、経年劣化と考える。」
→今回の場合も、タイルの浮き率を根拠に、タイルの施工に問題はなく、経年劣化と言われています。

当マンションでは、タイルの浮き問題と並行して大規模修繕も進めていることから、大規模修繕を依頼する設計会社より、「ドローンの調査はあいまいな部分もある」として、調べられる範囲で「ブランコ」と呼ばれる、ロープアクセス工法で実際に打診調査をしていただいたところ、叩いただけでタイルが剥落する(北面)など、多くの浮きが発見されました。現時点で、浮き率などのデータはいただいていませんが、データをいただいたのち、もし、分譲業者からの浮き率の主張に間違いがあるなら、タイルの修繕費用について請求をする意向です。

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≪ブランコによる、タイル打診調査≫

階段部分②
≪ブランコでの打診調査の際に剥がれたタイル≫

私のマンションでは、大規模修繕工事の際に、タイル補修費用で約2,000万円見ていますが、もし、施工不良となれば、大規模修繕工事の費用が足りなくなる可能性もありますし、修繕計画を見直し(値上げ)も必要になるでしょう。マンションにお住まいの方で、私のマンションのようにタイルの浮きが気にある方は、早めに分譲業者や施工業者と施工不良があった場合の対応について話ができるように、お金はかかりますが、①ドローンや②ブランコといった手法で、タイルの状況を確認しておいた方が良いと思います。本件については、進捗があり次第記事にしたいと思います。

最近よく聞く「リースバック」とは?

最近、テレビCMやインターネットなどで「リースバック」という言葉を目にすることが増えてきました。気になっている方も多いかもしれませんので、今回はこの「リースバック」について簡単にご紹介したいと思います。

リースバックとは、自宅をいったん売却して現金化し、その後もその家に賃貸として住み続けることができる仕組みです。

メリットとしては、住み慣れた自宅に引っ越すことなく住み続けられる点や、売却で得たお金を自由に使える点、固定資産税や修繕費などの維持費の負担がなくなる点などが挙げられます。

一方で、注意が必要な点もあります。最近、国民生活センターからも「高齢者を狙ったリースバック契約のトラブルが増えている」と注意喚起が出されています。実際に、契約内容をよく理解しないまま契約してしまったり、家賃が想像より高くて支払いが難しくなったり、途中解約しようとしたら高額な違約金を請求されたというケースが報告されています。また、契約が「定期借家契約」となっている場合、契約期間終了後に退去を求められることもあり、住み続けられると思っていたのにそうではなかった、というトラブルも起きています。

このように、リースバックにはメリットがある一方で、リスクもあります。契約内容をよく確認し、複数の業者に話を聞くこと、そして必要であれば家族や専門家に相談することが大切です。特に高齢の方が単独で契約しようとしている場合は、周囲のサポートが重要です。

国民生活センターの公式ページでも注意点が詳しく紹介されていますので、ぜひご確認ください。

福岡の活気と地価上昇を体感してきました!!

先回の私のブログでは、福岡県に出張に行くことをお伝えしましたが、詳細については触れていませんでした。実際には福岡市と糟屋郡宇美町に行ってきました。福岡県の地価が上昇しているため、実際に町がどのようになっているのか確認してきました。現地では、町は賑やかで活気があり、地価上昇の影響を実感することができました。特に福岡市内では、再開発が進み、新しい商業施設やマンションが次々と建設されており、地域全体が活気に満ちていました。糟屋郡宇美町でも同様に、地価上昇の影響を感じることができ、地域の発展が進んでいる様子が見られました。

≪福岡県の地価動向≫
令和7年3月19日、国土交通省が令和7年地価公示を公表したところ、福岡県では全用途平均で5.5%、住宅地で4.9%、商業地で6.5%、工業地で8.9%の上昇が見られました。特に工業地の上昇率が高く、堅調な物流用地需要や熊本県へのTSMC進出の影響が大きいとされています。

さらに、福岡県の地価は長期間にわたり安定して上昇しており、全用途で11年連続、住宅地で11年連続、商業地で10年連続、工業地で9年連続の上昇を記録しています。このように、福岡県の地価は長期間にわたり安定して上昇しており、特に商業地や工業地の上昇が顕著です。

今回の出張で福岡県に訪れたことが良い思い出となったため、今後も名古屋から福岡の動向を注視していきたいと思います。

福岡県の地価の上昇について

この度、仕事で福岡県へ出張することになりましたので、あらためて福岡県の地価の動向について調べました。
下図は、福岡県が公表している、「都道府県地価調査」における全国における用途別平均変動率順位です。

令和6年は、全用途3位(5.0%)、住宅地3位(3.8%)、商業地3位(6.7%)、工業地1位(11.6%)
また、この5年間、どの用途も全国3位以内の上昇率を継続しています。
福岡県都道府県地価調査
なぜ、毎年高い水準で地価の上昇が続いているのか。時間が取れれば、博多の街や工業地域、住宅地を見学し、このブログでお伝えできればと思っています。
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