不動産コンサルタントのつぶやき

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中古住宅

コンパクトシティーについて思うこと

ここ数週間、日本経済新聞でコンパクトシティーに関する記事が連続して掲載されましたので、コンパクトシティを取り上げたいと思います。

コンパクトシティは、平成26年に施行された改正都市再生特別法により、国が自治体へ立地適正化計画の策定を促したことにより、その形成が始まりました。

立地適正化計画では、住まいを集約する「居住誘導区域」、店舗や病院、学校などを集約する「都市機能誘導区域」が設定されます。地域ごとに、居住や都市機能を誘導することで、都市密度を高めることにより、人口が減少しても、水道やごみ収集などの(一人あたりの)行政費用を減らすことにより、都市機能を維持することが目的です。

私が不動産業に従事する名古屋市でも、今年の4月より、都市計画を調べるサイトで、調査する不動産が所在する地域が、居住誘導区域内か区域外か、都市機能誘導区域内か区域外かが表示されるようになりました。

今まで維持してきた水道やごみ収集などのインフラも、人口が減少していけば維持できなくなる恐れがありますので、都市をコンパクトにすることが必要なことは理解できるのですが、現状ではコンパクト化とは異なる現象も起きています。それは、近年の地価高騰により、地価の安い郊外での開発が止まらないからです。

厳格にコンパクトシティを進めると、住むところが限定されることにより、住宅の供給数が少なくなるため、需要と供給のバランスにより、地価は上昇します。地価が上昇すれば、地価の安いところに住まいを探す人がいるのは理解できます。しかし、数年後には、確実に人口が減少します。住まいが広い地域で点在すればインフラが維持できなくなるなど弊害がでます。

コンパクトシティを進めるためには、新築主義を見直し、中古住宅の流通を進めるなど、既存のストックを活かした仕組みづくりが大切だと感じています。

中古住宅の購入は、見栄えで判断しないほうがいい!?

売却依頼を受けた、ある中古マンション。
販売価格は市場価格より低いのに売れません。

このマンションは築20年経過しています。
売主様は、住み始めて20年間、リフォームを何もしていないため、
失礼ながら汚れが目立ち、見栄えはいいものではありません。

そのため、売主様と相談の上、リフォーム費用を差し引いた価格で販売を始めました。
販売価格が市場価格より低いためか、多くの問い合わせをお受けします。

ただし、室内の内覧をしていただくと、
見栄えが影響し、なかなか売却するにはいたりません。

販売価格は、不動産の買取り転売業者より、
価格交渉できれば買取りたいと打診されている価格です。
※不動産買取り転売業者は利益を出さなければなりませんので、
 価格交渉されるのは、リフォーム費用だけではありません。

この仕事をしていて、見栄えを重視されるお客様が多いことを感じます。
中古の住宅は実際に生活されているものですので、築年数が経過しており
汚れが目立つ場合もあります。

リフォームされていない中古住宅の購入に二の足を踏むのは、
“リフォーム費用がどれくらい必要なのか?”という不安面を
払拭できないからだと思われますが、そのような方は、
リフォームについて見積もりをされることをお勧めします。

結果、想像以上にリフォーム費用がかかるケースはあまりないのではと思います。
また、類似したリフォーム済みの中古住宅と比べ、販売の価格差ほど、
リフォーム代金がかからないケースが多いのではないかと思います。

また、リフォーム部分のお支払いについてですが、
リフォーム部分についても融資可能な金融機関もありますので、
融資に頼るのもよいかと思います。

中古住宅選びは、立地や広さなど、“リフォームでは変更できない部分”で
判断されることをお勧めします。

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