
ところが一緒に研修旅行に行く人から「Wi-Fiのレンタル代が800円だった」という話を聞き、思わず「えっ!?」となってしまいました。私は俄かにその話を信じることができず、「それって1日分の料金じゃないの?」と聞き返したのですが、申し込み画面を見せてもらったところ、3日分の料金が本当に800円でした。
仕組みは簡単で、誰でも知っている価格比較サイトを経由してWi-Fiレンタル会社のウェブサイトに入るだけで上記の割引料金が適用される、ということだけだったのです。
私は、なんだかとても損をした気分になるとともに怒りがこみあげてきました。なぜ同じ機器を借りるのに値段がこんなに違うのだ、と。
激情に駆られるまま、レンタル会社のフリーダイヤルに電話をしました。結論としては、その価格比較サイトから重複して申し込むことにより最初にした申し込みはキャンセル料なしで解約できることになり、私の怒りはスルスルと収まることになりました。
そこで思い出したのが、昔、売れ残ったマンションを値引きして販売したデベロッパーに対し、売り出し直後に値引きなしで買った住人たちが「値引きして売るのは不当だ!」として裁判を起こした話です。個人的な考えとしては、不動産価格なんてものは時価なんだから高値掴みした人がなに言ってんだ、くらいに思っていたのですが、今回の件で、その人たちの気持ちが少しわかった気がしました。まあ、こちらは約2,000円、裁判を起こした人たちはおそらく数百万から千万単位の話しなので桁が違うといえば違うのですが。
思うに、認めたくないような自分の失敗や判断ミスについて客観的な数値を語られた上で指摘されることはなかなか腹の立つことです(特に私のような人間ができていない者にとってはなおさらなのですが)。
バブルのころに土地を購入された方に対し、現在の地価水準を説明すると「そんなことはない!」とお怒りになられる方がたまにいらっしゃいます。当方としては、客観的な資料を呈示しているのになぜわかっていただけないのだろうと思うこともあるのですが、わかっていないのではなく、わかりたくないのかもしれません。
今回のWi-Fiのレンタル代の一件、ものの値段とは難しいものだとあらためて認識させられました。