令和5年4月27日から始まる「相続土地国庫帰属制度」はご存じでしょうか?

この制度は、相続または遺贈(相続人に対する遺贈に限る。)により取得した土地を国庫に帰属させることができる制度です。

不動産の仕事をしていると、売ってあげたくても売れない不動産があります。例えば、限界集落と言われる過疎化や少子高齢化が問題になっている地域などでは、不動産の需要が乏しく値段を下げても簡単には売却できません。

不動産が売却できないと毎年負担する固定資産税など負担がかかります。何とか処分したいために、自治体へ寄付について相談したこともありますが、自治体が引き取ったことは一度もありません。

しかし、「相続土地国庫帰属制度」では、建物付きの土地などは引き取ってもらえませんが、土地については一定の条件をクリアし負担金を納付することで国が引き取ってくれます。引き取ってもらえない土地の条件については法務省のホームページでご確認ください。

なお、制度開始にともない、令和5年2月22日より相続土地国庫帰属制度の相談対応が始まります。

相談先は、国へ引き取ってもらいたい土地が所在する都道府県の法務局・地方法務局(本局)の不動産登記部門になりますが、その土地がお住まいの地域から遠方にある場合など、その土地が所在する法務局・地方法務局(本局)への相談が難しい場合は、お近くの法務局地方法務局(本局)でも相談が可能です。なお、支局・出張所では相談は受付られていませんのでご注意ください。

相続した土地が売れなくて困っている方は、本制度の活用を考えてみてはいかがでしょうか。